DAVID BOWIE is



寺田倉庫G1ビルで開催の始まったデヴィッド・ボウイ大回顧展へ。あっという間に三時間ほど経ってしまった。幾度となく見ているMVでも流れていればそこから離れられないんだから、そりゃあ時間をくう。
展示内容は、生誕からしばらくは時系列に沿って、次第に「テーマ」でもってまとめられており、どこをどう巡っていいやら戸惑いうろついてしまった。


とにかく驚かされるのは、ボウイのインプット&アウトプットの量の膨大さ。私としてはインプットの大量さが強烈(いつ寝てたんだろう?と思う・笑)展示できるほど「痕跡がある」のもすごい。本人の記録のおかげか、キュレーター側の発掘か。
本当にものを作ることが好きだったんだなあ、こういうのが「芸術家」というのかなあ、と思ってたところに、最後の映像の部屋でファン達の熱狂ぶりを見て、ああこんなスターでもあったんだ、なんて再確認。ぼーっとしながら、この空間じゃ四月までずっとボウイが歌ってるの?すごいなあと思ってしまった(笑)


ジギーの頃のボウイを記録した「化粧をした男性が女の子達を夢中にさせている」「コンサートには高齢者の姿も見られる」なんてBBCの映像のナレーションには、昨年のロン・ハワードの「EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years」の切り口も思い出した。ファンは、自分も自由にしていいんだっていう、「自由」に惹かれたんだ。
「直筆の歌詞」の数々も凄かった、だって曲を聴きながら見られる=読みながら声が聴けるんだから。シンプルだけど超豪華な体験だ。


それにしても、「D.J.」のピンクのジャンプスーツの実物が、あんな、手を伸ばせば届くところに!私、あのMV大好きなんだ(ちなみに展示のヴィンテージコートの方は「似たもの」だった。オリジナルなのか何なのか混然となっているのには、これまた戸惑った)
私がボウイを好きになったのは映画「ラビリンス」、リアルタイムで初めて買ったアルバムは「Black Tie, White Noise」なんだけど、全スタジオアルバムを並べた部屋の中でまた思ったんだけど、このジャケの特殊性って何なんだろうね。こんなの、これだけじゃない?当時の「特殊性」といえば「結婚したて」だったことくらいか。



会場からエレベーターで一階に下りて、特設カフェのコーヒーで興奮を冷ます。
ショップでは図録と、スカーフにチョコクランチを購入。お菓子かあ、と迷うも、そういや展示の冒頭に「ロックンロールの台頭が初のアーティストグッズを生んだ」という内容があったなあと思い出して買ってみた(笑)