2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

時の終わりまで

イスラーム映画祭2022にて観賞。2018年アルジェリア=UAE、ヤスミーン・シューイフ監督作品。聖廟参詣のお祭りが始まる日。遺体のお清めと埋葬を担う男達が昨今のお墓事情を愚痴っているのを尻目に一人黙々と働いているアリーと、バスで到着する女達が歌った…

子供の情景

イスラーム映画祭2022にて観賞。2007年イラン=フランス、ハナ・マフマルバフ監督作品。原題は「ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた」。過去に岩波ホールで上映されたそうだけど未見で内容を知らなかったところ、「学校に行きたいがノートもペンもなく…」という…

ジハード・フォー・ラブ

イスラーム映画祭2022にて観賞。2007年アメリカ=イギリス=フランス=ドイツ=オーストラリア、ゲイのムスリムであるパーヴェズ・シャルマ監督が同志達の姿を収めたドキュメンタリー。最初に登場する指導者ヘンドリクスはとにもかくにも私達は現実に存在し…

ある歌い女の思い出

イスラーム映画祭2022にて観賞。1994年チュニジア=フランス、ムフィーダ・トゥラートリ監督作品。宴で舞う母の姿に娘はそっと窓から離れ、母の物ではない化粧品やガウンを纏いレコードの音楽に体を動かしてみるが、上手くできず終いにはくるくる回る。後に…

インタビュアー/幸福/ブバ

ジョージア映画祭2022にて、ラナ・ゴゴベリゼの新作「金の糸」公開記念の「ゴゴベリゼ家・女性監督の系譜」企画より三作(うち短編二作)を観賞。▼ラナ・ゴゴベリゼの「インタビュアー」は1978年の作品。偏見を持っていた私が一瞬意表を突かれたことに、映画…

ブルー・バイユー

冒頭病室に滑り込んだアントニオ(ジャスティン・チョン)の笑顔は完璧な喜びに溢れて見えるが、その実その暮らしは常に嫌がらせをされているようなものであること、またアメリカに養子として引き取られてから「ここにたどり着くまで」辛酸を舐めてきたこと…

最近見たもの

▼ロスバンドバンドのロードムービーにしてよい子ども映画。冒頭少年グリムが既成の世界地図の上に手書きの地図を広げる場面にぐっときた。父親が家の中に張ったテントにこもって昔を懐かしみながら聞いているノルウェーのバンド・モーターサイコの「Feel」を…

優しき罪人

「未体験ゾーンの映画たち」のオンライン上映にて観賞。2017年韓国、チャ・ソンドク脚本監督。交通事故で両親を亡くした少女が、加害者の男性(ユ・ジェミョン)、その妻(キム・ホジョン)と交流する物語。優しさと優しさがぶつかって生まれ得るひずみとそ…

イカした人生/ハニー・シガー 甘い香り

マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルのオンライン上映にて観賞。 「イカした人生」(2020年、ラファエル・バルボニ、アン・シロ監督)は30代の男女カップルの男性の方の母親が意味認知症にかかり、子どもを持つ予定が行き詰ってしまう話。子どもの頃、…