映画

透明人間

「透明人間」なんて何だか気持ち悪くて扱った作品をこれまで見たことがないので比べられないけど、この映画は面白かった。でも目がくたびれた。見てくるだけ見てくる卑怯なやつをこっちも見てやると目を凝らしまくるんだから、そりゃそうだよね。二度と見た…

マルモイ ことばあつめ

「韓国は第二次世界大戦後に独立した中で自国の言語を取り戻した唯一の国である」。何てすごいことだろうと思う。次に韓国に行ったら、映画の終わりに紹介される実際の辞典が所蔵されている国立ハングル博物館を訪れてみたい。できれば寄付など何かしたい(…

チア・アップ!

キャロル・キングの「Bitter with the Sweet」にのせてダイアン・キートンがスバルのワゴンを運転するオープニングタイトルに面白いキートン映画の匂いを嗅ぎ取っていたら…尤も今世紀に入ってからの彼女の主演映画は大体面白い、お金持ちの話ばかりだけどね……

イップ・マン 完結

武蔵野館にて、上映前の「追龍」の予告で「1974年以前の香港は暗黒時代だった」と聞いてからの、冒頭サンフランシスコでとある席に着いた師匠の顔が何だか沈んで見えてからの、64年の香港。映画の終わりの字幕に師匠は74年を知らずして死んだんだと改めて思…

ランボー ラスト・ブラッド

「ランボー」とは私には、まだそんなことにこだわってるの、もう終わったじゃんとは決して言わせない、という(人々の気持ちを代弁する)映画である。それと「ランボー」まだ作ってるんだ、というのが重なるのも今世紀の二本が面白い所以じゃないかと思う。…

アドリフト 41日間の漂流

「最終的な目的地はない、家へ帰るつもりもない、仕事は旅費が稼げればいい」と生きていたタミー(シャイリーン・ウッドリー)がひょんなことから現在地のタヒチから故郷のサンディエゴに戻ることになる。発つ前に認めた母親への手紙にいわく「ボーイフレン…

はちどり

1994年、ソウルの公立女子中学校。日本じゃ無いタイプの教卓だなと見ていたら、お仕置き棒を手にした担任の英語の授業、リーバイスを履いた漢文塾の「コ大男」の授業、いずれもつまらなく、主人公ウニと親友ジスクは彼らを裏で「先公」と馬鹿にしている。 一…

フリア IST

EUフィルムデーズのオンライン上映にて観賞、2017年、スペイン、エレナ・マルティン監督。舞台は主人公フリアがエラスムス計画によって留学する先のベルリン。ベルリン芸術大学の建築学科の教授いわく「ベルリンは『(過去でも未来でもない)現在の都市』だ…

メルテム 夏の嵐

EUフィルムデーズのオンライン上映にて観賞、2018年、フランス・ギリシャ、バジル・ドガニス監督。舞台は「渡り鳥を見るのに世界一の場所」、レスボス島。主人公エレナは母が恋人マノスと暮らすのを嫌がり父の住むパリへ渡り、連絡を絶ったまま母を亡くして…

ルーザーとしての私の最後の年

EUフィルムデーズのオンライン上映にて観賞、2018年スロヴェニア、ウルシャ・メナルト監督。不思議と引き込まれる一作だった。舞台はスロヴェニアの観光地(と何度か言及されるので地元の人にはそういう意識が第一なんだろう)リュブリャナ。30手前の主人公…

精神0

タイトルが出た後、時を経た水辺の舟の画が暗くから明るくなっていくのに、こんな演出をするなんて珍しいなと思っていたら、先日見たばかりの新しい「若草物語」を思わせる手法が取られてもいるのだった。「若草物語」と「続若草物語」(にそれぞれ呼応する…

ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語

「おばさまの言うことにも一理あります」 「少なくとも間違っちゃいないよ」そうなんだ、女の生き方には間違っちゃいないものが幾つもあるんだ、自分で選ぶなら。思えばこれは、姉妹四人がしたいことを出来る限りしたという物語なのである。これまでそう見た…

ルース・エドガー

聴衆のいない涙のスピーチと本番のスピーチとを比べた時、私達が見ている他人とはおよそ、あるいは常に後者でしかないのだと思わせる、そういうことに気付かせるのが映画の役割だと私は思う。何かにそのように役割を負わせるだなんて、この映画をほんとに見…

ベスト・オブ・エネミーズ

Amazonプライム・ビデオにて観賞、2019年アメリカ、実話を元に制作。1971年のノースカロライナ州において、学校での人種統合が提案されたのを機に市民による「シャレット」(短期間で集中して議論と提案、合意形成を行うもの)が開催されることになり、公民…

ブライト・ライツ:キャリー・フィッシャーとデビー・レイノルズ主演

Amazonプライム・ビデオにて観賞。2016年制作、原題「Bright Lights : Starring Carrie Fisher and Debbie Reynolds」。見たいと思っていたのがアマプラに入っていたとは気付かなかった。作中引用される、キャリー・フィッシャーによる小説を元にした映画「…

ザ・ハッスル

Amazonプライム・ビデオにて観賞。2019年アメリカ制作、クリス・アディソン監督。フランク・オズの「ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ」(1989)に大変忠実で、これじゃあ同じ話じゃん!ってそれをリメイクと言うんだった(更にその元となっている作品は…

クロース・エネミーズ/バンリューの兄弟

Netflixにて、団地が舞台のフランス映画二作を観賞。いずれも男の話。▼「クロース・エネミーズ」(2018年フランス・ベルギー合作、ダビド・オールホッフェン監督)は同じ団地に生まれ育った幼馴染の男二人(マティアス・スーナールツ、レダ・カテブ)が一方…

梨泰院クラス

映画カテゴリながらドラマだし、断っておくと16話のうちの4話までしか進んでいないんだけども、面白く見ているので感想を書いておく。 序盤で主人公パク・セロイ(パク・ソジュン)の「(ある人物の口にした)『復讐』という言葉で空っぽの心が満たされた」…

コンフェッション ある振付師の過ち

Amazonプライム・ビデオのおすすめに出てきたのを観賞、原題「Match」。2004年にブロードウェイで上演された舞台の原作者が脚本と監督を手掛けた、2014年アメリカ作品。ニューヨークで一人暮らすバレエ教師トビー(パトリック・スチュワート)の元へ、彼が自…

世界一不幸せなボクの初恋

Amazonプライム・ビデオにて観賞。2019年制作、原題「Ode to Joy(歓喜の歌)」。主人公チャーリー(マーティン・フリーマン)はカタプレキシーで、感情が高ぶると脱力し倒れてしまう。とりわけ「幸せ」に弱いからと恋することを避けてきた彼の、避けられな…

レイトナイト 私の素敵なボス

Amazonプライム・ビデオにて観賞。2019年アメリカ制作、エマ・トンプソン演じる大物コメディアンのキャサリンと彼女の元でトークショーのライターとして働くことになったモリー(製作脚本のミンディ・カリング)のお話。モリーがセス・マイヤーズ(本人)の…

After Life/アフター・ライフ

リッキー・ジャーヴェイス製作・脚本・監督・主演によるNetflixオリジナルドラマのシーズン2、全6エピソードを観賞。このドラマ、自分(リッキー)がいつも言い散らかしていることを愛する人を失い自暴自棄になった男の所業という体でやってみたらどうだろう…

サーカス・オブ・ブックス

Netflixにて観賞。2019年アメリカ制作、LAのゲイ・ポルノ専門書店「サーカス・オブ・ブックス」を30年間営んできた夫婦にまつわるドキュメンタリー。台所の一家を捉えたホームビデオに幕を開ける本作は、その場でカメラを手にしていた娘レイチェルが長じて現…

ローラン・ラフィット出演作

「スクールズ・アウト」(感想は下に)を機に、ローラン・ラフィット出演作で未見のものをまとめて見てみた。 ▼「アンタッチャブルズ」(De l'autre cote du periph/2012年/ダヴィッド・シャロン監督)は「最強のふたり」翌年のオマール・シーとのいわゆる…

That's What I Am

Amazonプライム・ビデオのおすすめに出てきたのを観賞(「スクール・デイズ」というタイトルで配信中)。2011年アメリカ制作。1965年の8年生、卒業間際の少年が小さな世界の中で大きなことを学んでいく話。主人公アンディが課題の話し合いのため仕方なく「変…

スクールライフ パリの空の下で

Netflixにて観賞、2019年フランス制作。オープニングの、校長が注意しなければおしゃべりの止まない職員会議、同じ朝、同じパーティ、職員も生徒も同じようなものだと思わせておいて、学校においては生徒の側だけが厳格なルールを課せられている。校門を一歩…

ナイチンゲール

アボリジニの青年ビリー(バイカリ・ガナンバル)が君も食卓につきなさいと言われて流す涙の訳の、ほとばしる一言が強烈だった。まさか映画を見ているあんたたち、ありがたいと感謝してるとでも思ってた?と。アイルランド人の女囚クレア(アイスリング・フ…

恐竜が教えてくれたこと

原作小説「ぼくとテスの秘密の七日間」は知らず。映画がよかったから読んでみたい。オープニング、バカンス客が遊ぶ浜辺で一人、棺を埋めるかのような穴を掘って横たわる少年サム(ソンニ・ファンウッテレン)。「一人残された時の気持ち」を知るため、慣れ…

ハラール・ラブ(アンド・セックス)/ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール

イスラーム映画祭5にて、時間の合った二本を観賞。 ▼「ハラール・ラブ(アンド・セックス)」(2015年レバノン=ドイツ、アサド・フラドカール監督)は、イスラーム法に則って関係を実践するベイルートの男女三組の話。全編に渡って明るい雰囲気。映画は毎度…

ナショナル・シアター・ライブ 2020 「フリーバッグ」

「ナショナル・シアターが厳選した、世界で観られるべき傑作舞台を、こだわりのカメラワークで収録し各国の映画館で上映する画期的なプロジェクト」(日本公式サイトより)というナショナル・シアター・ライブを初体験。元となっているドラマも未見(これか…