「フレデリック・ワイズマンの足跡 1967-2023 フレデリック・ワイズマンのすべて」にて観賞。「クリントンは中流の黒人に支持されてる」「生まれたばかりの赤ん坊はコーンヘッズ」なんて生徒達が喋っている頃のアメリカが舞台(制作は1994年)。220分のドキ…
特集上映「サム・フリークス Vol.30」にて「ゲイ映画二本立て」を観賞。二作の間はもちろん、映画館で見ている「今」の映画とも繋がりまくっていて面白かった。 ▼『ザ・リッツ』(1976年アメリカ)はオープンリーゲイである(いつからだろう?)テレンス・マ…
主人公ソ・シミン(小市民)役のシン・ヘソンがドラマ『生まれ変わってもよろしく』(2023)でアン・ボヒョンと共演していたこともあり、彼が苛め役だった『梨泰院クラス』(2020)が脳裏をよぎるも、あちらはその父親こそが主人公いや若者の敵だったのが、…
笑って楽しく見たけれど、ジョシュ・シャープとアーロン・ジャクソン及びその舞台を踏まえていないからなのか、私にとってA24の映画がいつもそうであるようにそつが無さすぎて少々物足りなく感じてしまった。二人が演じるクレイグとトレヴァーの母親エヴェリ…
シネマート新宿の「のむコレ」で見た『正直政治家 チュ・サンスク』(2020/感想)の続編を、武蔵野館の「ポムミチョッタ! シネマコレクション」にて観賞。2022年韓国、同じくチャン・ユジョン監督作品。一作目でラ・ミラン演じるチュ・サンスクが嘆いてい…
そこから始まるんだ、のファーストカットからの、50年前の映画『エマニエル夫人』でも有名な一幕は「エロくない」。エマニュエル(ノエミ・メルラン)は自分から誘って男とセックスするが快感を得られない。原作小説を読んだことはないけれど、SNSによって特…
冒頭、子ども達が家に帰ると大人達が祖父を取り囲んで土地の件で揉めている。かつて騒動から匿った恩義にと地主との口約束で使っていた畑につき、当代から契約書がないならソーラーパネルを設置するから明け渡すようにと迫られている。一次産業とは土地あり…
年始スイーツ。 メゾンカカオの昨年末にオープンした丸の内店にて生フォンダンとカカオティー。写真を撮った後すぐ崩れ落ちた繊細なフォンダンショコラは薔薇ソース添え。お茶を注いだ時のにおいが素晴らしかった。 GAZTA伊勢丹新宿店ではプレーンなバスクチ…
Apple TV+の無料開放期間中に観賞。2023年アメリカ、エリカ・トレンブレイ脚本監督作品。共同脚本にミシアナ・アリス。「自分達の文化と繋がっていていいのよ、私達は尊重する」などと言ってのける白人女性のナンシーから「サプライズよ、習わせてあげる」と…
エテロ(エカ・チャヴレイシュヴィリ)が断る親友宅での女達の「コーヒーとウエハース」の集まりの画が私には何とも「ジョージア映画」に映った。どこか幻想的で寓話的。しかし彼女が別の女性の息子無しでの息子の誕生日祝いの集まりに出る時…尤もものを食べ…
同居人が準備してくれた今年のおせちは、ネットのニュースで見たとかで竹輪の門松つき。生野菜が無いからと添えてくれたトマトのタワーも嬉しい。苦手な餅の代わりにお雑煮に入れたきしめんもよかった。 初詣帰りに寄るトリアノン高円寺本店で今年はピスタチ…
「相田大樹」が授賞式でおたおた喋ってマイクに頭をぶつけるあの感じが自分に似ていると思って気付いたんだけど、この映画でのん演じる主人公のやることなすこと(表に出る言動)全ては舐めている意味で「女らしい」とされるものである。それこそ衣装の選択…
▼劇場で見た一般公開作の中からお気に入り10作を見た順に。コンクリート・ユートピア(感想)…私にとってこういうのが「完璧」に近い映画。コット、はじまりの夏(感想)…学校の塀を飛び越えるコットの小さな後ろ姿があまりに鮮烈だった。リトル・リチャード…
顔の見えない教師が子どもに押し付ける「沈黙が従順に、従順が秩序に、秩序が学力に繋がる」とは真逆の、自分をさらけ出したフアレス(エウヘニオ・デルベス)の授業が実力テストでの高得点に繋がったと最後に文で示されるが、この映画のテスト観が私にはよ…
帰省の新幹線に乗る際にメルヘンのグランスタ限定4色パックを購入、今半の黒毛和牛すき焼きサンドに惹かれて。カヌレリテでSuicaのペンギンカヌレとミルクティーカヌレのセットも買った。冷凍状態で受け取ったのを自然解凍で食べた形になるけど、美味しかっ…
EUフィルムデーズにて観賞。2022年アイルランド、デクラン・レックス監督。ネイヴオーグという手漕ぎボートが題材というので見たかったのをアイルランド映画祭で逃した作品。言葉は全編ゲール語。ダブリンで働く多忙なイーファがケリー県の実家に久しぶりに…
年末にたまたま続けて寄ったいわゆる北欧カフェの記録。 フィンツアー運営のヒュバ・マトカで食べたのは、リトアニアのレシピだという「濃厚はちみつの七層ケーキ」。ほろほろかつしっとりしており美味しかった。 フィンランドのチェーン店、ロバーツコーヒ…
EUフィルムデーズにて観賞、2023年ポーランド、キンガ・デンプスカ監督作品。ヤクプ・マウェッキによる同名小説の映画化。冒頭のナレーションで主人公のナストカいわく「私達は共に体が望まないことをしてる、でもそれが人生じゃない?」。脳性麻痺を患う彼…
タイトルが作り手の呟きである映画って滅多にないよなと思いながら見ていたら、作中この言葉は最後の場面で一人残った家長に対する息子=監督の「どうすればよかったと思う?」との質問として出てくるのだった(勿論もっと色々な意味があろうけど)。統合失…
冬休み最初の週末をソウルで。所用のためだったのと一泊二日という短さでひとところにゆっくりはできなかったけど、寒さの染みる街を感じることができた。写真は帰りの金浦空港のフォトスポットにて。 金浦空港に着いて最初に向かったのが三駅ですぐの、ドラ…
「イギリス人の父と日本人の母を持ち、大阪の公立小学校を卒業しインターナショナルスクールで中高と学びアメリカの大学に進学した」山崎エマ監督(『モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険』(2017)はすてきなドキュメンタリーだった)が世田谷区…
EUフィルムデーズにて観賞。2023年ベルギー・フランス、ヨランド・モロー監督作品。大変彼女らしい内容で歌も絶品だった。菜の花が満開のムーズ川のほとり。鴨について水に落ちそうなよたよた歩きのミレーユ(ヨランド・モロー)が荒れ放題の生家に帰って来…
フィンランドのカルッキラで冬以外を暮らす映画監督のアキ・カウリスマキが作家のミカ・ラッティと地元で共同経営する映画館、キノ・ライカ。これは初の映画館のオープンを控えた小さな町を私達に案内してくれる映画である。「自然に恵まれ歴史的に重要な」…
EUフィルムデーズにて観賞。2022年オランダ、マリョライン・ブッストラ監督作品。性加害の犠牲となった十代の4人の、セラピストとの対話による治療の過程を収めたドキュメンタリー。上映前に流れた監督からのメッセージ映像で、この映画を作ろうと思った切っ…
カンヌ監督週間 in Tokioにて観賞。2024年アメリカ、インディア・ドナルドソン監督作品。子どもの頃に百科事典をめくっていた時の気持ちが蘇るようなオープニングの後、ある家で登山の準備をする二人。同性の恋人ジェシーと自室でくつろぐ少女サム(リリー・…
現代中国映画祭にて観賞、2024年イン・リーチュエン監督作品。中国の今年の興行収入トップ作品は同じく監督主演が女性(ジア・リン)の『YOLO 百元の恋』(感想)だそうだけど、どちらも主人公がSNSを通じて世界に自分を伝えるのに終わるのが面白い。あちら…
『ワンダー 君は太陽』(2017)でオジーを苛め退学させられたジュリアン(ブライス・ガイザー)は新しい学校に馴染めず、転校のせいでということばかりに固執している。「これからは意地悪も親切もしない、normalに生きる」と言う彼の言葉に祖母サラ(ヘレン…
「フレデリック・ワイズマンの足跡 1967-2023 フレデリック・ワイズマンのすべて」にて初日に観賞。『チチカット・フォーリーズ』(1967)の、ここで終わると予想する楽しみを与えないラストに少々びっくりしていたら、続く翌年製作のこちらのオープニングで…
映画はムンバイの道々で裸足で遊んだり踊ったりする子らに始まる。そのうちそこから生まれたマニーシュ・チャウハンが登場し思いを語りタイトルが出る。彼がダンスを始めた切っ掛けだという映画のワンシーンはインドの若者達が普段着(に見える服装)で男女…
東京フィルメックスにて観賞。2024年インド・フランス・アメリカ・ノルウェー、シュチ・タラティ脚本監督作品。男女で勉学の場が分かれていた、女子に機会はなかったと言う母のアニラ(カニ・クスルティ)の時代から娘のミラ(プリーティ・パニグラヒ)が監…