2026-01-01から1年間の記事一覧
モナ(ロール・カラミー)が常に心に留めているのはプールで他人に迷惑を掛けてしまう、パレードではぐれてしまう、障害を持った息子ジョエル(シャルル・ペッシア・ガレット)と、いつ死ぬか分からない母親である。ジョエルの方は、病院に来たんだからおば…
KIRINJI TOUR 2026 at NHKホール、とてもよかった。「新しい曲をやります」からの『Runner's High』と『素敵な夜』のブリッジに全身がどうにかなって、『flush! flush! flush!』(日本スゴイとかいって内実ボロボロじゃんという歌詞の曲)で大盛り上がり、更…
特集上映「チャールズ・バーネット エブリデイ・ブルース」にて観賞、1977年作品。「殺しもいとわない奴」を仲間にしようとスタン(ヘンリー・G・サンダース)の元を訪れた男達を怒鳴りつけた妻(ケイシー・ムーア)は「死ぬのを怖がってちゃ生きていけねえ…
マイク(クリス・ヘムズワース)とマネー(ニック・ノルティ)、ルー(マーク・ラファロ)とアンジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)という昔からの関係が終焉を迎える場面の味気なさ(相手がいずれも声ですぐ分かる、私の世代にはとりわけ馴染み深い役…
1950年代韓国映画傑作選にて観賞。1955年製作、「韓国映画初の女性監督パク・ナムオクのデビュー作であり唯一の作品」。丁度去年の今ごろ舞台挨拶付の上映回で見た『ミマン』(2023年韓国)には本作の上映会の場面があり、タイトルもここから来ているとのこ…
特集上映「チャールズ・バーネット エブリデイ・ブルース」にて1983年作品のディレクターズ・カット、4Kデジタル修復版を観賞。主人公ピアース(エヴァレット・サイラス)が手伝う両親のクリーニング屋は子どもが裸足で受け取りに来るような地元密着の店で、…
森に移住する前の都会での引越しパーティにて、女のミリー(アリソン・ブリー)は女の友人と、男のティム(デイブ・フランコ)は男の友人…といってもミリーの弟だが(彼女いわく「ミュージシャンと知らずに出会った」のだから。こういう些細な設定に力関係が…
「アンソロジー・フィルムアーカイブス アメリカ実験映画の地平へ」にてリジー・ボーデン監督作品を観賞。 ▼「カメラ」にボーデン一人、後に女性四人の名前がクレジットされる初長編映画『リグルーピング』(1976)はコラボレーションである。とはいえ「彼女…
テンポがいいというより速すぎて異様なのは、「嶺南から数千キロの長安まで新鮮なライチを届ける」なんて任務、やらなきゃなんないの?という私達の感覚を麻痺させ、「失敗に終わるにせよ成功にどこまで近づけるか試してみたい」という算術の天才の主人公・…
池袋東武のショコラマルシェで食べたナイトカカオバイココディーの池袋限定70%ダークチョコジェラートと、「クレープとエスプレッソと」のストロベリーショコラダブルメルト。前者は初めて知ったタイ産カカオのブランドで大変美味。後者はでかいし可愛いし…
ロシア国旗を模した三色のテープで自身をぐるぐる巻きにしナワリヌイの解放を求めるデモに参加したジェナが、帰宅するや苦しげに鋏でそれを切る(もなかなか切れない)姿が忘れ難い。何かを訴えるための外見、装いというものがある。国旗に拘束されるだなん…
(冒頭から「ネタバレ」しています)『プリースト 悪魔を葬る者』(2015)の女子高校生ヨンシン(パク・ソダム)は彼女から男の体に移動しようとする悪魔によって自殺未遂に追い込まれても自分の中で終わらせなければと踏ん張っていたが、続編の本作の少年ヒ…
リンダ・リドル(レイチェル・マクアダムス)の「くそが変わらないか待つ」時間再び、がこの映画にあたる。昔も今も男が変わることはなかった、それなら…というわけだ(彼女の「ひどいことをされた」はこの時代には信じて当然の言葉)。うちらの世代が宣伝で…
終盤の「今日は別々に来たんですね」からの一幕で、この映画が『ナミビアの砂漠』(2024年日本)同様「自分の問題じゃなく社会の問題」をテーマにしているとはっきりするが、TwitterのTLでもよく見かける「人権は思いやりの問題じゃない」という言葉ばかりが…
この作品は流れていた音楽が登場人物が聞いていた曲だと示すことで私達が視点を変えざるを得なくなる効果をうまく使っている。Let the Pain Remainは映画のテーマじゃなくエリック(ロムニック・サルメンタ)のテーマなのだと。映画を見ながらこれは(作中の…
年始に西武池袋にオープンしたラルフズコーヒー、池袋ならそうでもないだろうと思いきや平日でも混んでいた。池袋店限定のキャラメルピーカンナッツラテにラルフズブラウニー。 松屋銀座別館のアニエスベーの中の、こちらは以前からのル カフェ デュ ジュー…
複数の登場人物が交差する映画は幾らもあるが、同じ社会…同じ街にいるなら繋がっていて当たり前という感覚を覚えるこのような映画は希少だ。姪のテクラが残した住所の建物を訪れ「彼女はこれを望んだのか」と動揺するリア(ムジア・アラブリ)に「選択肢がな…
(少々「ネタバレ」しています)「その唇を閉じて黙ってくれ、ぼくが君のけがれのない体を味わえるように…」というくそみたいな詩に洗脳されている王国では、書き手の王子との結婚が「女の夢」。しかしこの映画に出てくる、互いに楽しんでセックスしているカ…
祖母の故郷の村上の、以前訪ねて買い物したことがある千年鮭きっかわの塩引鮭を同居人が取り寄せた。捌いて塩抜きして焼いたのと頭と尾を使ったあら汁を作ってくれたんだけど、別のだって美味しいけどあんまり美味しかった。
サム・フリークス Vol.33にてアメリカン・ロマンティック・コメディ2本立てを観賞。 ▼『フレンズ・ウィズ・キッズ』(2012年ジェニファー・ウェストフェルト脚本監督)は世界一有名なセリフ「寝る前に最後に話したいのはきみ」ならぬ起き抜けに面倒な話をし…
ジュニ(チャン・ソンボム)が異動初日に次長のドンウ(ソ・ソッキュ)に言われるには「既に皆、給料は五パーセントカットされた上に休日出勤にも残業にも手当は出ない、もう痛みを分け合える段階じゃないんだ」。誰かに痛みを引き受けさせるための解雇基準…
台湾の山村で小さな農場を営むフイジュン(エスター・リウ)が、上海の兄の元から黙ってやってきた15歳の姪シンルー(タン・ヨンシュイ)に「タクシーの運転手さん、よくここが分かったね」と言うと「座標で大丈夫」。今ってなんて、何というか均等なんだと…
早稲田松竹にて「オスロ、3つの愛の風景」と題された三部作(いずれも2024年ノルウェー作品)を一気に観賞。「人は話す相手によって形作られると言う、彼女が今日話すのはどんな人だ」「世界を狭める人だ」。『SEX』の煙突掃除人が帰宅後、友人らと会ってき…
冒頭、セックスワーカーらしき主人公が後側位で挿入している最中に「仰向けになって」と相手を誘うのに、キスされたり抱きつかれたりするのになぜ、と思っていたら彼はそれを普通にこなす。外に出てから唾を吐く姿は全てが嫌だったようにも見えて何だかよく…
「未体験ゾーンの映画たち」で観賞、2025年韓国、イ・ジョンソク監督作品。童話作家志望のダンビ(パク・ジヒョン)がやむを得ず書き始めた官能ウェブ小説で才能を開花させていくコメディ。公務員としてそうと知らず配属された先がウェブ上の違法ポルノ検閲…
「おれは禁酒して12年と4ヶ月、29日目だ」。島の集まりを抜け出してのやりとりで、依存症患者としての生活には終わりがないことが分かる。『システム・クラッシャー』(2019)も『消えない罪』(2021)も本作も、ノラ・フィングシャイト監督の映画は舞台がど…
「耳が聞こえないのは世界中でぼくだけ」と思っていたラワンがイギリス手話という言葉を得て自由になり成長し、「ぼくが国外退去になっても(ろう学校の)友だちは残る、だから行くんだ」とイギリス手話法案集会に出向くまでになる。7歳まで誰ともコミュニケ…
中央アジア今昔映画祭にて観賞、2018年ウズベキスタン、ウミド・ハムダモフ脚本監督作品。出稼ぎ中の恋しい母親と町で暮らせると思いきや田舎の家に連れて来られたズリフィヤは作中ほぼずっと怒っている。怒っている女の子の出てくる映画はいまだ少ないから…
リクエストして作ってもらったおせちピザで、おせちを食べ切った。一枚目は筑前煮を中心に村上の鮭とトマトとバジル。二枚目はお雑煮の具を中心に伊達巻と蒲鉾、ハムにいわしのごま漬け。「お雑煮を食べている」感があるのにピザ、それでもって美味しいとい…
中央アジア今昔映画祭にて観賞、1975年ソ連、「ソ連時代から現代まで中央アジアの女性監督としてもっとも長く活動した」(映画祭のリーフレットより)カマラ・カマロワ監督作品。主人公ナルギズの親友ラリの祖母が「古い木は植え替えられない、枯れてしまう…