拝鈍亭



柳家さん光「新聞記事」
柳亭こみち「鮫講釈」
柳家権太楼「一人酒盛」
 (中入)
柳家権太楼「試し酒」
 (1/17・本浄寺)


この日の権太楼の高座はすごかった。時節柄とはいえ寄席の出演(夜席はトリ)の合間の会で二席を熱演、とはよく使う言葉だけど、二メートル程の至近距離で見たこともあり否が応にも伝わってくる身を削っての熱演。詳しくは書かないけど、今回の会につきとある事情があり、高座に上がるなりまずはそのことをばらして、「完璧じゃないものはやりたくないので、そうは見えないだろうけど(笑)今日は酒二題を」。
「一人酒盛」の、次第に変わっていく様子もすごければ、中入後の「試し酒」の枕、というか話がまた面白かった。こういう会ならではの内容なのでこれも書かないけど、「40代の頃は寝られなかった」という内容。本編の久蔵の登場シーンにははっとさせられた。
最後に、めくりも緞帳も無い落語会の「終わり」には独特なものがあるなと思った。お辞儀の後も、まだ客との時間が続いてしまう。