フリーキー・フライデー/大人の女性になる日


先週深夜放送されたのを録画しました。日本じゃソフトになってないようなので…
今年公開された「フォーチュン・クッキー」のオリジナル版。
ギターかきならすジェイミー・リー・カーティスも最高だけど、こっちのバーバラ・ハリスもチャーミングで良いです。



アナベルジョディ・フォスター)は反抗期まっさかりの13歳。部屋はぐちゃぐちゃ、ロックやお菓子に夢中な娘にママ(バーバラ・ハリス)は手を焼いている。
しかしある朝、二人の心が入れ替わってしまった!アナベルは家事に、ママは学校の課題やホッケーに四苦八苦、しかも今日はパパの仕事の大切なパーティが…
(「生きてる洗濯機」に手こずらされるのは「潮風のいたずら」のゴールディ・ホーンを思い出した・笑)


歯の矯正器つけて頭ぼさぼさの寝起きジョディは、すごいブタ顔。「タクシー・ドライバー」「白い家の少女」「ダウンタウン物語」も全部このころの作品なんだけど、この変わり身はやっぱりすごい。
でもって、アナベルの弟のベンがめちゃめちゃ可愛い!
「ぼく、お姉ちゃんが好きになってくれるなら悪い子になるよ。やってみたこともあるんだ、ブロックを部屋にばらまいて。でも掃除のオバサンが片付けちゃうんだ」
たまんない!こんな子供いねーよってカンジだけど、まあディズニー映画だし。
そもそも「悪い子」のアナベルだって、「世界一すてきなのはお向かいの彼、その次はパパ」と思ってるような女の子なのだ。
(でも娘から妻の立場になった途端、「女をこきつかって!」と評価が変わるのが可笑しい)


母親のバーバラ・ハリスはかなりの美人。キャラクターも手伝って、ちょうどこのころ一条ゆかりが描いてた漫画に出てきそう。彼女のラブコメってまさにこういう雰囲気だよね。「ママン・レーヌに首ったけ」「星降る夜に聞かせてよ」とか。
ママになったアナベルが「セクシーな服」で憧れの彼(これがまた、全然冴えないヤツ)を誘惑しようとするのが微笑ましいです。
クライマックスのドタバタも楽しくて良かった。


きれいな大人の女性と未成熟な女の子、という対比は、昔の少女漫画にもよくあったものだけど、最近ではみられないものだよね。今は子供だって女の自覚あるし、周りからも女扱いされちゃうし…
たとえば漫画「ガラスの仮面」(連載'76〜)では、27歳の若社長・速水さんが一回り年下のマヤと一緒に居るのを見て、着飾ったオトナの女性達が「あんな少女と!」と歯軋りするシーンが何度も出てくる。これは、マヤが冴えない容姿という設定もあるんだろうけど、「(大人の男性と)恋をするのは大人の女性」という不文律があったからだろう。昔のラブコメには、大人の男性に憧れていた主人公が、結局は彼に年相応なパートナーを認めたり、身近な青い鳥(幼馴染の男の子など)に気付く、というストーリーが多い。
(その代わり、いったん大人になったら、やたら年上の男性とくっついたりするのは、映画でも何でも、また別のハナシか…)
ちなみに私がリアルで漫画読み始めた80年代半ばには、もう、ティーンエイジャーの主人公が大人の男性を躊躇なく手に入れるようになってました(「お洒落小僧は花マルッ!」とか←いい例が思い浮かばない…というかこれ90年代入ってたかも)
ともかくそんなわけで、ガラかめのようにサザエさん状態(ちょっとは年齢重ねてるけど)で2、30年も連載つづけてると、なんだか妙なことになってくる。いつまでもチビちゃんじゃね。携帯電話持たせるくらいじゃ追いつかない、時代の流れだ。