週末の記録



鈴本演芸場にこもった土曜日のお昼は、同居人が作ってくれたサンドイッチ。おかずの方はハム入りスクランブルエッグとサニーレタス、甘い方はアメリカンチェリーと砕いたチョコレートに生クリーム。行きがけにアトレ上野の成城石井でハネジューメロンと、容器が可愛いからとパールロイヤルのココナッツウォーターを買ってもらった。


夜は高田馬場のお酒の飲めるケンタッキーにて、「ご馳走サラダプレート」やオリジナルチキンに、同居人はプレミアムモルツ、私は「本日のカーネルハイ」(この日は「キウイ」)、写真じゃ分からないけどどちらもカーネルおじさんのグラスで。カーネルハイには謎のスパイス(?)が掛かっていた。サラダにちょこっと入っている柑橘類が嬉しい。


日曜日は西武池袋本店の屋上で開催中のショートフィルム上映イベント「シネマデパート」へ。日が長くなって眩しい中、「カップルが楽しむ3作品」とまとめられた「大人たち」「恋する隣人」「『ヒップ』なブランチ」の三本を飲みながら楽しく見た。


一作目の、何だこの絵に描いたような…と思っていたら絵を描いていたという面白いアイデアは、もしや時代も反映しているのかなと思う。二作目のぱっと目を引くセットにふと、先週見た「田中智 ミニチュアワールド」展のことを思い出した。ミニチュアの色は、見慣れた「実物」と同じだと褪せて見える(氏の場合はあえてそうしているのだと考えた)。短編映画って試食のようなところがあって、長編と材料も手間も同じはずなのに味がうまく掴めない。だからより分かりやすくするのかなと。三本目の主役はナタリー・ドーマーだったんだけど、あの魅力が一切感じられず驚いた。TESCOのベーグルで十分、に落ち着くまでのカップルの会話劇は密度があってよかったけれども。


週末映画は「ピーターラビット」、超楽しかった、音楽もよかった。それぞれ誰の声だか後で知って多々驚いて、もう一回見たくなった。ビア視点、あるいはマグレガーさん視点の映像を見てみたいものだと思ったけれど、これは「ピーターラビットのおはなし」だものね。それにしてもドーナル・グリーソンの(ほぼ「ドーナル劇場」となっている)本作からジェームズ・マースデンの「イースターラビットのキャンディ工場」、ブレンダンの「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」と遡っても、「ウサギと男」ものはやはりその「男」が肝だなと思う。


ピーターラビット」は、私の集めている「己の肖像画を自宅に飾っている人が出てくる映画」でもあった(尤もそんなに巨大じゃないし、私達がそのことを知るのは当人の死後)。ちなみに「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」でも、ティモシー・ダルトンが自宅に自分の肖像画を掛けている。一方で本作のウサギ達は愛する人の絵を飾る。「これがおとぎ話だったら…」「でもこれはおとぎ話じゃありません」の後、ピーターが絵から去ってゆく恰好が突如「動物」ぽく見えたのが面白かった。「ハロッズかな?」のホームセンターの店員達はビアがウサギを愛する理由について「擬人化してるんだ」と言うが、彼女は「私達が後で来たんだから」と説明する。ともあれ他に類を見ない、混沌のある映画だった。