柳家三三「かぼちゃ屋」
柳家三三「締め込み」
(中入)
柳家三三「五貫裁き」
(5/27・飯能市市民会館)
飯能市で開催されている「有望若手応援寄席」の特別興行。三三の出演は34回目、市民会館での特別興行は初めてとのこと。
「独演会」にも色々あるけど、この寄席のそれは全く一人での会のこと。三席もあるんだから多少うとうとしてもいいかな?位の気持ちでいられて嬉しい(笑)演者の方もリラックスして見えたけど、終わってみれば受け取った熱量は十分高かった。
三三を見るのは久しぶり、高座までのそのそ歩いてくるのや、羽織をぴきっと脱ぐのがやはり目に楽しい。駅から少々離れた会場についての話を枕に、与太の可愛い「かぼちゃ屋」。終わっていわく「今日はかんかん照りだったから」。
続けて「お客さんを見て…」とお馴染みの枕の後に「締め込み」。派手な夫婦喧嘩が楽しい。おかみさんの姿に遊雀さんを思い出す(笑)
中入後は袴姿で登場。「子どもの頃は分からなかったけど、時代劇はいつも同じ話というのがいいんですね」と金さんネタなどを振った後に「五貫裁き」。身分の違う人々の間に「壁」が無いというか、フランクな感じがするのは若さゆえかな、私としては聴きやすい。話の中心は「面白くなってきた!」と言ってのける大家さん。食えない感じが出てた。
開演前のアナウンスでの注意に加え、三三本人も枕で触れたのに、客席で携帯が鳴った。私は落語会において携帯が鳴るの、嫌じゃなく、ちょっと楽しい(程度によるけど/自分自身は鳴らないよう必ずチェックするけど)。高座がどんなふうになるかな?と思うから。三三は「(鳴った後)そちらをじっと見るようにしてます」(笑)
映画館でのそうした音は不愉快なのに、落語会じゃ気にならないのは、私が落語にナマの「人」を求めてるからなんだろうな。映画はケータイ鳴っても、反応してくれないもの。