ジャンパー


デヴィッド(ヘイデン・クリステンセン)は瞬間移動の能力を持つ「ジャンパー」。高校生の頃に父親と二人暮らしの家を出て以来、世界を股に掛け贅沢な暮らしを満喫していた。しかし「ジャンパー」には、彼等を狩る組織パラディンという宿敵があった。その一員ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)は仲間を率い、デヴィッドを執拗に追う。



これは面白かった〜。オープニングタイトルの間に主人公が「ジャンパー」になってしまう、展開の早さがまず嬉しい。
予告編のように「なぜ/その力を/与えられた」なんて辛気臭いことは考えなくていい。上映前に、同劇場(六本木ヒルズTOHOシネマズ)で開催される「ルパン・ザ・night」の宣伝が流れたんだけど、永遠の追っかけっこが続くあたり通じるものがあると思った。わけのわからない言い方だけど「明るい所行無常」という感じを受けた。ローランドがしきりと「神のみに許されることだ」と言い、魔女狩りなどのキーワードが出てくるのが、(私からしたら)ベタな西洋らしいスパイスになっている。
でもって、デヴィッドに思いを寄せられるミリーの側にしてみれば、「昔優しくした相手が迎えに来たが、却ってえらい目に遭わされた」という話だ。


サミュエル・L・ジャクソンが登場した瞬間、佐藤浩一に似てると思った。体育会系でありながら少々異常さも垣間見える雰囲気が良かった。
ヘイデンのパターン化された表情も、単純な話に合っていた。起爆装置を奪って逃げ、仲間のグリフィン(ジェイミー・ベル)に追いつかれたときの、劇画なら「ハハ…」とでもセリフがつくような顔は、あまりにあまりで笑ってしまった。
ちなみにミリーの少女時代を「テラビシアにかける橋」の女優さんが演じていたけど、髪が長いと魅力が半減だった。


東京でのロケシーンは、銀座・渋谷・秋葉原・新宿などがごちゃ混ぜ。銀座も新宿も、もっといい背景があるのに〜。


ちらっと挿入されるラブシーンを観て、同行者は「ヘイデンにもラブハンドルがあった〜」と嬉しそうに言っていた(私が「脇腹チェック」をやるので)。