遊雀玉手箱


三遊亭遊雀明烏
三遊亭遊雀「電話の遊び」
三遊亭白鳥「一ツ家ラブストーリー」
 (中入)
三遊亭遊雀居残り佐平次
 (4/24・内幸町ホール)


昨年の独演会とネタが2つ重なったためか、珍しいことに、会場の3分の1ほどが空席。幕が上がると、頭部と着物で瞬時に分かるゲストの正体に会場から挙がる声、遊雀さんいわく「こんな反応初めて」。
遊雀さんの一席目、白鳥さんがお囃子の太鼓を叩く。前座時代の二人のとあるエピソードをマクラに、関連ある「明烏」。若旦那視点じゃなく、彼が可愛くてしょうがない周囲の反応を中心に話が進むのが楽しい。「電話の遊び」は前回聴いたときより旦那の「奇行」がエスカレートしており、そういう噺だから面白かった。


白鳥さんは、冒頭トークで「(観客の挙手を見て)先日新文芸座に来た人もいるから、同じのはやれませんね・笑」と言ってたので何かと思ったら、定番のプールのマクラから初めて聴く老人ネタへ、続くのは円丈の「一ツ家ラブストーリー」。明日の親子会で演るんだな!
小ネタの数々には笑わせられたけど、出来はいまいちだと思った。まず登場人物が年寄りに見えない。自作においてそういうことはないから、自身の年齢の問題じゃなく、彼の中にないキャラクターなので難しいのかな。大体「きれいなおばあさん」なんて無茶だもの(笑)加えて、私は円丈の滋味あふれる元のラストが好きなので、白鳥さんらしい改変とはいえ、最後はちょっと寂しかった。とはいえ師匠との持ち味の違いがよく分かったし(いつも感じてるけど・笑)、翌日の会が余計楽しみになった。


(この日記は、翌日の親子会における「ラブストーリー」本番?を聴いた後に書いてる。そちらはよかった。詳しい感想は後日)