遊雀式 第四回



開口一番(三遊亭遊かり「転失気」)
春風亭昇吉「たけのこ」〜「たがや」
三遊亭遊雀「熊の皮」
 (中入)
三遊亭遊雀居残り佐平次
 (1/22・日暮里サニーホール コンサートサロン)


昨年の夏を最後に中断していた独演会が再開。枕によると、それこそ20年前に毎回ネタ下ろしの「五人廻しの会」で苦労していた思い出の会場だそう。
遊かりさんは上手いんだけど、落語というより「一人芝居」の感じを受けるのは、以前に役者さんだったという先入観によるんだろうか?「転失気」はさっさか進む珍しいタイプ、遊雀さんの型なんだな。
昇吉さんは、一席終えて遊雀師匠とのあれこれを話してから更にもう一席(どっちも季節感ゼロ・笑)という自由な高座。ド下手な枕から本編に入ると一変、喋りも仕草も何というか凄い。その大汗が命を削ってるみたいで(笑)ちょっと応援したくなった。


遊雀さんの二席はどちらも聴くの何度目か。枕は「こういうことはやっぱり自分の会でしか話せませんね〜」という内容(暴露話等じゃなく「本当に話したいこと」って意味・笑)、次いで先日NHKで放送されたダイオウイカの番組について、その際の夫婦のやりとりから「熊の皮」へ。これは最高!フランス語にはやられた。
居残り佐平次」はいつもより若干削ったバージョン?怖いお兄さん登場、の際の掛け声を勘三郎氏追悼で「中村屋!」に変更。この噺はいのさんの色んな顔が見どころだから、このあたりは面白い。「居残りくんを支える会」なんてありがちに現代的なギャグを入れても崩れないのはベテランならでは。ただ遊雀さんと登場人物がしっくりいっていない気がして、少々不満が残った。