トムとトーマス


2002年イギリス-ニュージーランド制作。いまレンタル屋に新作で入ってます。ジャケが良かったので借りてきました(なぜかアマゾンに無いんで、画像参照)



冬のロンドン。9歳のトムとトーマス(アーロン・ジョンソン二役)は、会ったこともないのに、いつも互いのことを想像していた。男手ひとつでトーマスを育てる父(ショーン・ビーン)は、居もしない友達に夢中の彼に手を焼いている。
ある日トムは、養護施設を抜け出してロンドンの町へ。博物館で出会った二人は、たいへんな事件に巻き込まれる。


男の子ふたりが主役の、結構本格的なアドベンチャーもの。周りの大人たちは怖かったり(学校の先生もちょっとヒドイ…)、パパも子供づかいの荒い、物分りがいいわけでもない普通のパパ、そうかと思えば漫画みたいに騙されてくれちゃって、ご近所のお姉さんはカッコよくて頼りになって、子供とは皆、一段ちがう世界にいるようで、全体に子供視点のファンタジーぽい雰囲気が漂ってます。
二人が博物館で出会うまでの冒頭がとてもいいんだなあ。説明しちゃうとつまらないので、ちょっと書けませんが…
トムとトーマスが可愛くて、ロンドンの町の雰囲気もよくて、楽しかったです。


ショーン・ビーン演じる父親は「早くに妻を亡くし、養子をとった画家」。「ローンのきつい」部屋で親子二人、サンルーム(冬のロンドンなので、陽の差している様子は一向にない)をアトリエにして暮らしてます。筆を持った手で触るシャツの裾は絵の具でべたべた、片付ける者のいない部屋はおもちゃや何やらでぐちゃぐちゃ、でも犬の「ライカ」も可愛くて、過ごしやすそう。
彼の描いてる絵については、私の目には、全然よくは見えませんでした…
(絵といえば、アキ・カウリスマキの「ラヴィ・ド・ボエーム」でマッティ・ペロンパーが描いてた絵、なんだこりゃ…と思ってたら、後のムック本にアキの奥さん(画家)の作品との記述があって、それ以降、ますます自分の絵を観る目が信用できなくなりました…。そういえば、「ラヴィ〜」に出てくる犬のボードレールの本名は「ライカ」。「アイアン・カウボーイズ」にも出演している女優犬で、「過去のない男」のハンニバルのおばあちゃんね)
あと、ショーンの作るマカロニ(チーズ・マカロニ?)も、とても不味そうだった…