SOMEWHERE


なんだかんだでソフィア・コッポラの映画、「ヴァージン・スーサイズ」以外は劇場観賞&サントラ購入してる。今回はサントラが出ないようで残念。



スティーヴン・ドーフ演じる映画スターの日常、別れた妻との娘(エル・ファニング)とのひととき。


タイトルと音楽が現れた瞬間、場内に立ち込めるソフィアの匂い。
変な言い方だけど、私としてはソフィアの映画において初めて、随所で、こういう「映画的な気持ちよさ」ってあるよなあと思わせられた。ラスト、ヴォーンというBGMと共に車が走ってくシーンも。
隣の人がしじゅうくすくす笑ってたこともあり、コメディなんだとも気付かされた。ああいう「可笑しさ」があるのは分かる。もっとも私が笑えたのは、面白い腹の出方をしてるドーフが記者会見で「体型を保つ秘訣を教えてください」と言われるシーンくらいだけど。
それから、何となく昔っぽい感じがした。主人公がイタリアに行くくだりで、昨年劇場で観た「悪魔の首飾り」思い出したせいもあるかな?(笑)


冒頭、ポールダンサーの踊り→それを見るドーフ→エル・ファニングフィギュアスケート→それを見るドーフ、の繰り返しで、彼にとっての「娘」が分かる。でもこれってかなり露骨で(4コマ漫画じゃないんだからさ〜)、それこそ終盤の「I'm fucking nothing!」同様、あまり好きなセンスじゃない。「女の名前を間違える」ってのも陳腐すぎる。


娘の「クレオ」って名前がいかにも。ああいう、ブラジャーも化粧ポーチも要らない時期ってラクでいいよなあと思う。外から見れば「無敵」、自分にとってはそうでもない、かもしれない時期。
エル・ファニングの足取り、くだけた座り方がいい。でも父親の知人や、終盤登場するギター弾きなどと対面する際は、ちゃんと座れよ!と思ってしまった(笑)


新宿ピカデリー、レディスデーの最終の回はほぼ満席。混んでると思わなかったからびっくりした。私は「普通」の人に比べたら多くの映画を観てる、いわゆる映画ファンだけど、そうなるほど、「映画」の位置を捉えられないものだなと思った。