三遊亭美るく「千葉棒鱈」
アサダ二世(奇術)
春風亭一朝「幇間腹」
柳家小ゑん「下町せんべい」
ホンキートンク(漫才)
桃月庵白酒「真田小僧」
春風亭百栄「はてなの茶碗」
(中入)
ペペ桜井(ギター漫談)
橘家文蔵「時そば」
林家二楽(紙切り)
三遊亭白鳥「落語の仮面 第7話 短命からの脱出」
(9/14・鈴本演芸場)
太鼓はあおもりさん。
久々に見た美るくさんが上手くなっていて、落語の不思議なところで、上手くなって独創性が出る程にその中に師匠を感じるもので、今日なんて、歌る多さんが白鳥さんの噺を演っているような錯覚に陥る瞬間があった(笑)
ちなみにこの噺に出てくるホストは「棒鱈」の芸者さん、というか数多の噺に出てくる女性の性別が逆転したキャラクターなわけだけど、美るくさんがホストになった時、普通に喋っているだけなのに客席にわずかながら笑いが起きた。世の中には「かっこいい男性」を笑ってやり過ごそうというか、認めまいと蓋をしようとする向きがあるよね(そうはいかすか、と思うよね・笑)
寄席が一番楽しいのはやっぱり好きな人がトリの時。皆がトリを立てて客いじりしてくれる、いや客を立ててトリいじりしてくれるから。二つ目さんじゃまだ言及できないから、どのくらいの番から触れてくれるかが面白いもので、この日はやっぱり小ゑんから。「江戸の風を受け入れない人ばかり」呼ばわりされた(笑)ホンキートンクも白鳥さん仕様?で上下振って!の「時パスタ」。
一朝師匠の「幇間腹」は、あの聞き飽きた枕からして最高。白酒さんが枕でいわく「ホール落語と違って寄席は毎日来てもらわなきゃならないから、終わった時に満足されちゃ困る、ちょっと不満が残るくらいじゃないと」。噺家さんの言うことはいい意味で話半分とはいえ、白酒さんの「(「つまらない」の)『つ』は結構響く」とか、ああいう一言、ぐっとくる。文蔵の与太はさすがで、美るくさんのと比べてしまった(そりゃあもう、キャリアの差だ、当たり前)
「落語の仮面祭り」、この日は第7話の「短命からの脱出」(この話だけ未体験だったので選んで出向いた)。「ガラスの仮面」で言うと「真夏の夜の夢」の回、と見せかけての違う回(笑)
白鳥さんの作った噺の中では普通の出来だけど、野外劇場で落語を演ることを桜小路くんに反対された花が言う「私は落語の入口になれればいい、初めて聞いた人が楽しくてまた落語を聞いてくれたらいい」、これだって白鳥さんの心に沿っているとはそう思わないけど、私がたまたま出掛けた動物園で白鳥さんを見て落語を聞くようになったことを思い出して、胸が熱くなった。しばらく後の桜小路くんの「高尾山?」という返しが最高(笑)
上野駅構内の「のもの」を通りすがりに、ペリカンの食パンを売っていたので一斤購入。
ついでに奥のカフェにて、フェアメニューの「越後姫カステラとル・レクチュカステラ&新潟良寛ソフト、奥久慈紅茶のセット」。どれもこれも初めて聞くブランド。美味しく食べた。