最近見たもの


この一カ月で見たソフトスルー作品。全部アメリカ映画。



ジェイソン・ライトマンの新作、全然面白くなかった。名前を聞く度にちょこっと期待してたけど、もしかして、たまたま「合う」映画があったというだけなのかな。
今のところ見る映画見る映画、おつきあいしたいと思ってしまう役柄ばかり(初見が「キャリー」のトミー役というのが、なるほど、なるほど…という感じ・笑)のアンセル・エルゴート(「きっと、星のせいじゃない。」のガス役)、ジョンキューにそっくりなケイトリン・ディーヴァー(「ショート・ターム」のジェイデン役)が目当てでもあったんだけど、二人がいい仲(慣用句ではなく文字通りの意味)になるので嬉しかった。「ショート・ターム」でブリー・ラーソンの自転車の後ろに乗っていたケイトリンは、本作では一人、自転車を漕ぐ。ここでの自転車が意味するものは、娘を監視下に置く母親(ジェニファー・ガーナー)が車で送り迎えしようとするのから逃れて自分で移動するための「足」だった。



アダム・サンドラードリュー・バリモアの10年振りの共演作は、共に子連れの独身男女が「ごちゃまぜ(原題「blended」)家族」になるという、昔からあるけど今でも「今っぽい」であろうお話。舞台の大方がアフリカってのが楽しい。
アダムの長女役ベラ・ソーンに、「恋しくて」のメアリー・スチュアート・マスターソンを思い出す。しかし「男の子に間違えられる」ことに劣等感を抱き、好きな彼の前でバスケの最中なよなよ歩くなんて、P&GこんなCM作ってくれる今じゃ白けちゃう。アダム(と仲間達)って、面白ければ何でもいいんだよね。私にとってそれがいい方に転ぶこともあれば、今いちになることもある。
身なりが「女らしく」なった娘にアダムが御満悦というのが、「はじまりのうた」のマーク・ラファロヘイリー・スタインフェルドに対する態度と一見正反対なのが面白い。共に容姿がどうってところから離れていないようにも思われる。でも最後に(「セクシーなドレス」で努力してみるドリューに対して)ジャージからスーツ姿に着替えて、髪もきちんと整えて、花束持って訪ねてくるアダムにはほろっとしてしまう。全く得なタイプだよ(笑)



とにかく「心を部分的にフタで覆わなくてもいい」ってだけでも素晴らしい。例えば映画における「セックス」要素って面白いものだけど、本作では、それが、お決まりの描写(可愛コちゃんがどうこうとか)じゃなく手を替え品を替え、セックスを特別視せずに繰り出される、そういうところがいい。ジリアン・ベルとジョナ・ヒルの対決場面のあのセンス。
ただ、面白いけど、結構湿っぽかった(笑)チャニング・テイタムがワイアット・ラッセル(ゴールディとカートの息子!)とはあはあいいながらトレーニングしてるのをジョナが隠しカメラで見て自棄になっちゃうなんて、どう考えてもセックスの覗き見だし。湿っぽくても勿論構わないけど、私の好みじゃないな…
ちなみにメキシコの場面で、「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」と同じネタが出てきた。もしかしてこれまでの映画でも見たことあったのかな?