「泣けるカンフー」が謳い文句の本作を観て、ジャッキーの第一の功績は「笑えるカンフー」(「戦闘シーン」で笑えるってこと)を一般人(私など)に広めたことだなと改めて思った。この映画、ジャッキーがいなきゃ辛気臭くてしょうがないもの。
ド派手でクサく、ドラマチック。一人の男の物語でありながら、仏道(「最期」には笑ってしまった)、果ては中国人同士が争ってるところに西洋人がやってきてどっかんどっかんやられちゃうという、歴史の縮図のような内容でもある。私の好みとしては壮大すぎたけど、とりあえず少林拳をやりたくなった。まずは机にバスタオルでも重ねてとんとんと。
最後の一戦に、同居人は「スター・ウォーズ エピソード2」のスタジアム戦を思い出したと言っていた。中国らしい団体戦だけど、確かにそうも見える。映画を観ていてそういうつながり、のようなものを感じる瞬間って楽しい。中国映画とハリウッド映画がボーダレスになったんだなとも思った。
少し前に「少林寺」('82)を観直した。本作はリメイクじゃないので引き合いに出す意味ないけど、せっかくだから!触れておく。
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子犬のように愛くるしいリンチェイに比べ、「新少林寺」の主役は今更感のあるアンディ・ラウ、苦み走った50歳(役の上では40くらいかな?)。でも、ある程度の年齢の人間が生まれ変わるという話なので適切だった。リンチェイ同様、始めからそこそこ強いので特訓シーンは長くないけど、年いってから転職して年下の先輩(ウー・ジン)に仕事を習ってるおじさんみたいな趣きがある。
気になったのは、「少林寺」では「少林拳はあくまでも自衛の手段、殺しはご法度」というのをやたら強調してるのに対し、「新少林寺」ではそれが省略されてるってこと。よって、敵をやっつけた僧が突然ナムナムするのがギャグみたいに思われた。まあ「常識」だからかな。