大名古屋らくご祭


名古屋旅行(日記)の際に観た、公演の記録。
(さすがに日にちが経って、記憶があいまいになってしまった…)



12/9はSWAの公演。
題目は順に三遊亭白鳥「マキシム・ド・のん兵衛」、柳家喬太郎「柚子」、春風亭昇太「オヤジの王国」、林家彦一「青畳の女(ひと)」。
昨年の、1つのテーマに既存のネタを絡めていく「ブレンドストーリー」が面白かったので、それぞれが代表作を演じるのに拍子抜けしたけど、ナマの4人を観られて楽しかった。屋号による芸の違いのようなものも、改めて感じた。
始めと終わりに4人が舞台上でトーク?をするんだけど、発起人&最年長者の昇太がぐだぐだになるたび、喬太郎がうまくまとめる。白鳥さんは無口、彦いちは天然って感じ。マクラで他のメンバーの話を持ち出して笑いを取るのは昇太。高座では強いんだな。当日は誕生日だそうで、最後にケーキでお祝い。
喬太郎の作品からは、話の内容ではなく、話の味、のようなものを感じる。それから、いつも歯の矯正具を付けてるような感じがする。悪い意味でなく、私にとっては、そこに引っ掛かりがあり面白い。



12/10は昇太独演会。
「50歳最初の高座は、なるべくバカ話を…」と三席、「つる」「子供になりたい」「寝床」。「つる」で笑ったの初めて。
「『つる』については、こんなくだらない話を作ったやつの顔を想像するのが楽しい」…というスタンスが好きだ。もっとも「こんな話は許せない」と真剣に怒る円丈の方に、愛着は湧いてしまうけど(笑)


12/11は談春独演会。
「たっぷりやりたいので」と前座なしで2席、「一分茶番」「文七元結」。マクラは円楽師匠の話題や、名古屋で観たテレビ番組について。
談春は公演チケットが取れないので(うちらの場合、前もって発売チェックしないから仕方ない)、観るのは初めて。開演前にして、会場の様子が昨日までとは全然違い「厳粛」なのでびっくり。緞帳が降りてるし、始まれば非常灯まで消えるし、時間も正確。最初の拍手の凄さは「決起集会」って感じで、少し怖気づいてしまった(笑)
文七元結」にはさすがにほろっときた。ちなみに私がこの噺で好きなのは、50両を受け取った長平衛さんが「あいつはお金を返してもらったなんて、皆に言わないでくださいよ」と付け加えるくだり。
そういや前回名古屋に来た時も、円丈独演会で「文七元結」を聴いたんだった。円丈がすごく上手いとは思わないけど、通常の「文七元結」では、ちょろっと出てきてぼそぼそ喋るだけのお久って何なんだ?と思ってしまうので(お話ってそういうもんだと分かっちゃいるけど、落語はそういうのばっかりだから・笑)、親しみを持たせようと設定を変えてくれる心意気が嬉しい。
帰りの新幹線では、お弁当を食べながら、二人でipodに入ってる志ん朝の「文七元結」を聴いた。