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張込み [DVD]

張込み [DVD]


先月「ゼロの焦点」を観た(感想)のを機に、久々の鑑賞。
「さあ張込みだ」のセリフと共にタイトルが出るまでの数分間はほとんど、二人の刑事の移動に費やされている。東京から佐賀まで20時間の旅。エンディングでは、帰りの汽車が出るホームに、東京までの停車駅をアナウンスする声が延々と流れる。田舎から東京に出た男と、それに着いてゆかなかった女の話。当時の日本は今よりうんと広かったことだろう。
また、今回の「ゼロの焦点」映画化に足りなかったものは、移動感覚だけでなく「寒さ」だと分かった。当時の日本の「遠い」「暑い・寒い」がないと、清張ものの雰囲気って出ない。
ごみごみした列車内の描写に、清張の短編で、旅行中のカップルについて「床にミカンの皮が仲良く落ちていた」というくだりがある(当時の列車の乗客はゴミを床に落としていたから)のを思い出した。


フォー・クリスマス [DVD]

フォー・クリスマス [DVD]


ヴィンス・ボーン&リース・ウィザースプーンのクリスマスコメディ。
ヴィンスのクリスマスものといえば、面白かった「ブラザーサンタ」(感想)。内容的には「クランク家のちょっと素敵なクリスマス」(感想)も思い出した。
タイトルは、forではなくfour。「クリスマス・キャロル」じゃないけど、都会で気ままな同棲生活を送るカップルが、クリスマスに互いの親の元(=4つのクリスマス)を訪ねるはめになり、気持ちや関係に変化が現れる…という話。
ヴィンスの父にロバート・デュバル、母がシシー・スペイセク、リースの父がジョン・ヴォイトで母がメアリー・スティーンバーゲンという超豪華キャスト。どちらの両親も離婚しているが、枝分かれしたどの「家族」もそれなりに楽しく暮らしている。主人公カップルだって、将来別れるかもしれないけど、クリスマスにはそれぞれのパートナーを連れて、大家族として集まったりして…なんて想像する。そういう自由な感じが良かった。