犬の映画2本


今年はなぜか犬メインの映画が多い。犬好きの私が、劇場で予告編に遭遇するたび頬をゆるめてた2本。
(昔飼ってた犬のことは、「マーリー」の感想に書いた)


▼ボルト



3D吹替版と迷ったあげく、2D字幕版を観賞。
ボルトは子犬だと思ってたら、生後5年で、声はトラボルタ。よく見たら顔もごつい。犬も人間も「成」の方が好きだから嬉しい。全然違う話だけど、「綿の国星」の美柑とニャーニャー(女子高校生とナイスミドル猫)の話を思い出した。


冒頭のスーパードッグのドラマ部分は確かに面白いけど、それよりもずっと、トレイラーに帰って来たボルトが人参を振り回すワンシーンの方が楽しい。でも「犬は犬らしく」というのも偏見かな。ボルトが人間ぽいから、ついそんなふうに思ったりして(笑)


「言われてみたいんだ、お前のおかげだ、よくやったって」(ライノ)というセリフと、「何もしなくていいのよ、普通の犬でいればいいの」(ミトンズ)というセリフが、どっちも活きてたのが良かった。何を望んだっていいし、何に満足したっていいんだ。


▼HACHI 約束の犬



ハチの可愛さにやられただけでなく、「ハチ公物語」を「ラッセ・ハルストレム」が撮る、ということに関する多少下世話な興味もあったんだけど、観賞後、同行者に「映画観終わった時の中で、これまでで一番、満足そうな顔してる!」と言われた。


アメリカの片田舎を舞台に、リチャード・ギア扮する大学教授が日本から送られてきた秋田犬を拾うという話なので、始まりは何となくムリがある。ギアとその妻、娘とハチが「家族」になるまでも、なんだかんだいって時間がかかる。日本の場合と違い、一緒に暮していればなあなあで家族になってしまう、ということはなく、意思の確認が必要なのだ。


お金の話題(ハチの記事が載った新聞の読者が送ってくる)が出てくる所と、周囲の皆がハチの行動を当然のように認めてる所に、偏見かもしれないけど、アメリカだな〜と思わせられた。教授の死後ハチを引き取った娘は、駅まで通うハチの姿を見て、あなたがそうしたいなら…と進んでノラにしてしまう。町に犬嫌いの人がいたら、あんな大きいの怖いんじゃない?(現代が舞台なのに)無責任な…と思ってしまった。
各々の自由を尊重してるとも言えるけど、「スター・トレック」(のオリジナルドラマ)を観た時にも思ったことだけど、アメリカ人って、あくまでも自分の価値観でもって、世の中を良くしようとするものだ。


でもともかく、ハチが可愛かったので満足!