最近レンタルしたもの


▼「マッハ!!!!!!!!」「トム・ヤム・クン」のスタッフによるタイ国アクション「ロケットマン!」('05)。

ロケットマン! [DVD]

ロケットマン! [DVD]

主人公がトニー・ジャーより普通ぽい(顔も覚えづらい)ところが、面白い反面、なかなか決着が着かず飽きてもくる。トニー・ジャーは私にとって可愛コちゃんキャラなので、彼ならもっと楽しく観られたであろうシーンも多かった(生理まだかな〜のシーンなど)。でもあの膝蹴りは何度見ても心が躍る。ラストの戦闘シーンで、ヒロインが「ただ居るだけ(じゃま)」なのに違和感を覚え、「女性が弱い」ということにいつの間にか耐えられなくなってるんだなと思った。


リチャード・バートンイーストウッドがドイツ軍の城に忍び込む「荒鷲の要塞」('68/新宿のツタヤじゃビデオしか置いてなかった)。

荒鷲の要塞 [DVD]

荒鷲の要塞 [DVD]

同居人と何らかの会話に出てきたので借りてきた。イーストウッドがドイツの軍服を着たり拳銃を二丁撃ったりする。ロープウェイのくだりで「リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?」を思い出した。
リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!? [DVD]

リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!? [DVD]

観たのずいぶん前だけど、これは面白かった。うまく言えないけど、媚びてないかんじがよかった。


▼いわゆるこういう「藪の中」ものといえば、内田けんじの前作「運命じゃない人」('04)において、主人公?のしょぼい青年は友人に「タイミング〜?そんなもんないよ、作るんだ、運命の出会いなんてないんだよ、自分で行動しなきゃ」(うろ覚え)というようなことを言われる。

運命じゃない人 [DVD]

運命じゃない人 [DVD]

その後友人は近くに座っていた女性に声をかけ、青年はなんだかんだの末に無茶な手段で「タイミング」を作り、彼女の電話番号を手にする。笑える顛末ではあるけど、現在公開中の「アフタースクール」しかり、この監督の「自己責任」を柱とする姿勢は私の好みじゃない。そういうことも必要だけど、なんかちょっと、もうすこし、あったかくなれないのかな〜?と思う(そもそも、トリッキーな作風の人があのようなベタな自己主張をすること自体が好きじゃない)。同じような他の映画の登場人物には感じる何らかの「気持ち」が、彼の作品では(私には)一向に湧いてこない理由はそのためだろう。映画に何を求めるかは受け手によるけど、恥ずかしげもなく言うと、私はそういう「気持ち」を大きな要素としている。でも「運命じゃない人」はそういうこととは無関係に面白い。一緒に観た人の感想だけど、二人が歩いてる、男の方は荷物持ってあげないのかなあ?と思うと荷物を持つ。そういう巧さがある。


▼先週末に録画したドラマ「古畑中学生」を観た。「古畑」を観るといつも、ドラマを書く才能と、推理ものを書く才能とはどういう関係があるのか考えてしまう。ちなみに公開中の「マジックアワー」は、三谷幸喜の映画の中でいちばん面白かった。でも「佐藤浩一と周囲の人々」は楽しかったけど、「マジックアワー」というテーマは邪魔くさく感じた。それから小林聡美つながりで、これも観たのずいぶん前だけど、「めがね」('07)はひどく排他的な話で怖かった。冒頭彼女は重たいトランクを持って到着するが、宿の主人はその荷物を(「要らない」と判断し)庭先に放ったままにしておく。また駅から迷わず来られたことに対し「(ここでやっていく)才能がありますよ」などと上から目線で言う。山岸凉子の怖い漫画に出てくる山奥の館のオーナーのようだ。(作中言われるように)「どうでもいい」なんて、全然思ってない人のための映画だ。世の中では結局、自己主張をしなければ居場所を持てないのかと思い、寂しくなった。