レールズ&タイズ


レールズ&タイズ [DVD]

レールズ&タイズ [DVD]


現在レンタル店に最新作として並んでいるもの。ジャケに「あの才能ある監督の娘、アリソン・イーストウッドの初監督作!」(語呂がわるい)とあるから、ついイーストウッド映画と比べながら観てしまった。
鉄道運転士のトム(ケヴィン・ベーコン)と末期がんに侵された妻のメーガン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)のもとに、トムの列車で無理心中を計り亡くなった母親の息子がやってくるお話。音楽はカイル・イーストウッドが担当。



最後に「いつまでも一緒だよ」なんてセリフが出てくるんだから、イーストウッド映画とは全然違う世界だ。でも冒頭、特急列車を運転するケヴィン・ベーコンが仲間に「この仕事も先細りなんだから、身の振り方を考えないと」なんて言われるあたり、しかしケヴィン自身は「俺には鉄道しかない」なんて言うあたり、消えゆくものを描いた物語ということで、パパの映画と通じるところがあるかも。もっとも(作中の)特急列車が「消えゆくもの」とはあまり思えないんだけど。
そもそも、だいぶ老けたケヴィンのたたずまい自体もイーストウッドに似てるような気がした。妻に話しかけるときのちょっともじもじした感じとか。


私の大好きな鉄道模型も出てくる…んだけど、残念なことにあまり魅力的には撮られていない。監督は列車が好きじゃないのかな…?(笑)ケヴィンは鉄道に執着してる(と口で言ってる)わりにはそうした描写はとくにないし、彼と少年とのつながりも深くは描かれず、色んな点であっさりした作品だった。でも話の展開が早いのは、観易くて良かった。