エイプリルの七面鳥


ウェス・アンダーソン来日中。先日こんなこと書いたけど、Flixムービーサイトじゃ「モデル並みのルックス」なんて言われてる。


DVDが出るのを待ってた「エイプリルの七面鳥」、ギンレイホールで再上映してたので観てきました。すごく面白かった。去年観てたらベスト3に入ってたかも。

エイプリルの七面鳥 [DVD]

エイプリルの七面鳥 [DVD]

感謝祭の朝。ニューヨークの下町に暮らすエイプリル(ケイティ・ホームズ)は、恋人のボビー(デレク・ルーク)に叩き起こされる。今日は家族がやってくる。七面鳥を焼かなくては。
いっぽう一家も、エイプリルの所めざして車を走らせる。母親のジョイ(パトリシア・クラークソン)と娘との関係は複雑。エイプリル側と家族側の混乱の数時間が交互に描かれます。



自分のことを「一枚目のパンケーキ」=「できそこない(の長女)」だと思っているエイプリル。万引きなどを重ねたあげく家を飛び出し、何年間も音信不通。意を決して家族を招待したものの…料理なんてしたことがない(彼女が作ろうとしているのが「マッシュポテト」だとわかったときの衝撃!(笑))。でも一生懸命だ。彼氏のボビーもとてもいい人。
ニューヨークに向かう車には、パパ(オリヴァー・プラット)とママ、弟と妹、おばあちゃんが乗っている。長い道中、写真を撮ったり歌をうたったり、その間ママは、何度も引き返そうとする。
お母さんの名前はJoy。お父さんは車のナンバーをJOYにしている。エイプリルは食卓のウェルカムカードに「MOM」と書いたのを破り、JOYと書き直す。
家族ってどこもむずかしいけれど、映画は優しく、笑いをもって、皆を描いています。


エイプリルの暮らす古いアパートには、多種多様な人が住んでいる。人種や年齢も色々なら、流れてる音楽も様々。同じ間取りでこうも違うのかあと、部屋の中の様子を見るのも面白い。
住人達に親切にしてもらいながら、あまり顔や態度に出さないエイプリルを見て、ああ私ならもっと嬉しそうにするのになあ、お喋りするのになあ、と余計なお世話ながらやきもきしてしまったのですが、人はそれぞれ、ああいうふうだからこそ彼女なんだよね。でも七面鳥が出来上がったときの「thank you !」はとても可愛かった。
オーブンを貸してくれたものの、ギャグを冷笑されて急にヘソを曲げてしまう男性が最高でした。二人のやり取りのオチには爆笑。


オーブンが壊れてるのに気付いてあたふたするエイプリルを見て、以前、母親の大事なときに、買い物に寄ってたら、車のライトつけっぱなしでバッテリーあがっちゃって、半泣きでそのへんの人に助けてもらったのを思い出してしまいました。予行練習や注意、きちんとしなくちゃと思うけど、なかなかそうはいかない。愛が足りないわけじゃないんだよ…