笑福亭たま 深川独演会



古今亭ちよりん「本膳」
笑福亭たま「山寺瓢吉」
ニックス(漫才)
笑福亭たま「お玉牛」
 (中入)
三遊亭歌る多「替り目」
笑福亭たま「ショート落語〜オール電化
 (4/21・深川江戸資料館)


独演会の会場が心理的に少し遠いということもあり、好きな噺家さんの一人なのになかなか見られていない。今回は、歌る多さんがゲストとは新鮮な組み合わせだなと思い予約してみた。
この日は全演者に客席から声が掛かっていたけれど(「たっぷり」「待ってました」じゃなくとある事情での「がんばれ!」も・笑)歌る多さんへの期待度もかなりのもので、そのせいだけじゃないと思うけど、高座もいつもより熱かった。「春団治師匠と彼(たま)はいい男だから目を見て話せない」んだって(笑)「お玉牛」を聴いてどうだったろう?


中入前の枕で「落語会における携帯電話問題」についてのアンケート。「自分が鳴らしてしまったことも他人が鳴らした場に居たこともなく、もし誰かが鳴らしても特に気にならないだろうと思う人」にかなりの手が挙がると(私もそう)「そういう人ほど鳴らすので是非チェックしてください!」。確かにそうかもしれない(笑)
ちなみに「自分の会では9割がリピーターなので(鳴らす人はまず居ない)」と言っていたけれど(それは本当だろう)こういう、はっきりと自分の仕事を管理している感じ、私は好きだな。


普段は白鳥さんの、しこしこ作っては山手通りを歩きながら練りに練った噺を聴いてるもんだから、「オール電化」のような、作りがどうというより、これ面白くない?という勢いの方が強い噺(いや、比べたらそうでしょう!)が妙に新鮮で、笑ってしまった。
枕やくすぐりにぎゅうぎゅうに詰まった政治ネタに、普段ニュースで読んでるようなことを大阪の人が取り上げると、全国的な問題なのに外国人の目線のようなものを感じるというか、東京も地方なんだと再確認するのは、とはいえ名古屋に帰省した時にはそう思わないから、何と言うか、私にとって大阪は特別なんだろうなあ。そもそも上方の落語の方が「ナマ」っぽく聞こえるのは、私が結局は共通語圏の人間じゃなく、江戸の言葉がよそゆきだからだと思う。