フィフス・ウェイブ



とても楽しく見た。エンドクレジットに流れるSIAの「Alive」もぴったりで、劇場から去りがたかった。


冒頭、サバイバル中に荒れたスーパーマーケットに入ったキャシー(クロエ・グレース・モレッツ)が、水や缶詰と一緒にタンポンを取る(きちんと字幕も出る)こういうカットはやはり大事(私も非常用ザックに二箱ほど入れてる、誰かに分けてもあげられるように)
キャシーが憧れる「高校一のモテ男」、ベン役のニック・ロビンソンは、クロエ版「キャリー」のモテ男・トミー役だったアンセル・エルゴートに似ている。アメリカってああいう男の子、好きだよね。私も好き(笑)この映画の彼もいい。対してキャシーを「救う」エヴァン(アレックス・ロー)は、登場時に噴き出してしまうほどの「イケメン」。キャシーが薪割りをしている彼を見る場面(どうもこの手の場面になると「マディソン郡の橋」を思い出してしまう)はともかく、水浴をのぞくのには笑ってしまった。おまけに「昔」好きだったベンの前でその彼に「僕は君を選ぶ!」などと告白されてキスする始末。この辺はまあ、無くてもいいけど着いてりゃ嬉しいケーキのホイップという感じ。


目当ての一つだったマイカ・モンローは、班の「問題児」リンガーとして登場し、「やつらがやってるのは救助じゃなく徴兵」という、作中でも重要なセリフを口にする。ゴスメイクで「今度私の尻を見たら殺すからな!」なんていかにもなキャラクターだけど、「チェスができる人はいる?」に「ストリップ・ポーカーなら」とにやにや返してきた少年を「セクハラは許さない」と一蹴、といっても蹴るんじゃなく殴る、殴るのは嫌いだけど、それを見た、班で唯一の年少の女の子の「She is cool!」がいい。初出動時に「援護を頼む」とさっさと出て行ったリンガーが戻ってきた時のこの子の嬉しそうな顔や、ヘリコプターの中でのベンの涙目など、少年少女のちょっとした表情を捉えたカットが挿入されるのがいい。
イカはプロのカイトボーディング選手だそうだけど、この映画では、動いてるところがかっこよく見えないのが残念だった。なぜだろう?


釈然としないのは、とある理由で大人がいなくなり、生き残った子ども達が「人間も他の種を絶滅させてきたじゃないか」と主張するエイリアン?と戦うんだけど、エイリアンは人間の大人に寄生しているので、ぱっと見は「大人と子どもの戦い」に見えてしまう…という点。どうにも都合がよすぎるように思われるんだけど、ここが、「ハンガー・ゲーム」で言えばあの設定に当たる、「ミソ」なんだろうか?