お!バカんす家族



邦題とクリス・ヘムズワースの下着姿の写真程度の情報で出向いたところ、オープニングで「Vacation」シリーズのリメイク、あるいは続編と分かり気持ちが高まる。
タイトルと出演者が被ってる「なんちゃって家族」を上映したシネマート新宿で見られると思い込んでたのがバルト9で意外だったものだけど、「Vacation」だと分かると趣が違うんだからそりゃそうだろうと思う。「マンネリよね、いつも同じキャンドルを灯して…」と言う妻の後ろで慌ててキャンドルをしまう夫、あの昔ながらのリズムが嬉しい。


私は全篇笑いっぱなしで、一番爆笑しちゃったのは「たまとさお」のところ。兄弟二人の顔も最高(お兄ちゃんのにやけ顔と弟の楽しそうな顔がいいから、そうじゃない時の顔が映える・笑)
本作の父親エド・ヘルムズはチェビー・チェイスの息子という設定。終盤B&Bを営む両親の家に到着すると、さすがに父親の方は一味も二味も違う。本作にはシリーズのチェビーの醸し出すきちがいめいた空気は無いけど、親子で似てたら却って変だから、これでいいのかも。死体や動物をひどい目に遭わすギャグが無いのは私としては寂しいけど(笑)


クリヘムはエド・ホルムズの妹(レスリー・マン)の夫という役どころで、早朝から牛を追う「保守派」の男。妻が働きに出たがるのを「俺の目の黒いうちはダメだ」と許さない、というギャグがはじけ切ってないと思いきや、作中この二人の仲だけは「深刻」なのだった。「馬鹿な女」は無害だけど「馬鹿な男」は時に洒落にならないということか(「恐妻」は「ギャグ」になっても「恐ろしい夫」はならないということ)
映画の政治性と言えば、「ピッチ・パーフェクト」のアジア人の扱いは不愉快だったけど、本作の韓国ネタには全然むかつかないから不思議なものだ。見る人によるのかな。


でもってカメオ出演者?が超豪華!「四人目の警官」(明らかに「オチ」めいた登場)には「マジ?」、最後に家族を救ってくれる彼には「えーっ!」といずれも声が出てしまった。だって嬉しかったから、許して(笑)