最近見たもの


アントマン


ポール・ラッドアントマンになってる時とマイケル・ペーニャが喋ってる時は面白いけど、それ以外の場面はいまいちだった…という事はすなわち、前半はつまらなかった。


見ながら「インターステラー」を思い出していた。父と娘というだけじゃなく、「世界」がちょこっと似ている。ラッドとマコノヒー、顔も通じるところあるし。
最後の食卓で男二人の「何を話そう?」に対し娘が「まかせて、私が話題を提供するから」みたいなことを言うの、微笑ましいやりとりなんだろうけど、結局子どもをかすがいにしなきゃ関係が築けないのかと思ってしまう。まあ、また「父の娘への愛」ものなの?と言うならば、例えば私は恋愛映画が好きなんだけど、好きじゃない人にとっては、また恋愛ものなの?ってことになるわけだけども。


普段は皆が同じ動きをするなんて気持ち悪いと感じるくせに、アリの軍隊にロマンを感じたのは、所詮アリには「人格」(ってのも変だけど)が無いと私が思っているからだろう。アントマンがアリを「expendables」にしないのが(少なくともしない「つもり」でいるのが)この映画のいいところだけど、やっぱりアリはアリだもの。


▼バードピープル


アントマン」の数日後に見たら、やっぱり「アントマン」を思い出しちゃうよね(笑)


見終わって早速「Space Oddity」を聴きながら渋谷の交差点を歩いてみたけど、地に足つけて普通に歩いてるだけじゃああいう気持ちにはなれなかった。でもってふと、「Modern Love」より後のボウイの曲が映画に大々的に使われたことってあったっけ?と思う。ボウイがそれからも「Change」していることは周知であり、それ以前が凄すぎるってだけだけども。


上映前に「カプチーノはお熱いうちに」の予告も流れたんだけど、私はこの映画を見た時、やっぱり映画って主人公の周囲にたくさん人がいた方が「形になる」ものだろうか?と釈然としなかったので、本作の、突き詰めずとも一人の感じ(最後の彼の電話しかり、繋がりはあっても)はしっくりきた。


▼GONIN サーガ


前作は見ておらずどんな話しかも知らず、東出くん主演というので出向いてみた。やはりよく分からなかったけど、男の人がたくさん出てきて楽しかった。


あのさ、おむつのこと聞かされたら、おむつしてるのか!とばかり考えちゃって、それから集中力がもつのはせいぜい10分ってとこ。それなのにそれからが長すぎる。くそまみれの男達と「スクリーン」の向こうの「ハレ」の人々との対比は面白かったけど(それにしても、「ウェディングドレス姿の女」というのはそれだけである種の男性にとっては「キャラクター」なんだろうか?あの人、空っぽすぎる)
竹中直人と福島リラの関係は「キングスマン」のサミュエルとガゼルのそれに被るところがあったけど…って、髪型の影響大であるとは認めるけど…私が日本人だからかもしれないけど、前者の方がやっぱり少しきもかった。ロマンチックの種類がきもい。


22年間新宿区民である私としては、そういや昔は職安通りってうさんくさいイメージがあったよなあ!と思い出した。映画のラストを飾る印象的な夜景の空撮は、東京はあの頃も今もそう変わらないと言っていた。目につくのは東京タワーで、スカイツリーなんかは映ってないし。