納涼新作落語寄席



笑福亭羽光「アニメ小僧」
三遊亭ぬう生「今時応援団」
桂枝太郎君こそスターだ2014」
林家彦いち「二月下旬」
 (中入)
桃月庵白酒「宇宙よりの使者」
三遊亭円丈「ムービー落語 タイタニック
 (8/14・プーク人形劇場)


羽光さんを見るのは初めて。「モンスター師匠」ネタに始まる枕からして面白くて、座る場所が狭くても来たかいがあったと思う。「客席が『ベタ』なのか『マニアック』なのか読めないので」と挙手で「アニメ小僧」に。「新作がお好きな方は構成なんかにも着目していらっしゃるでしょうが」って、そうなの?と思う。そうであっても、あっここがポイント!と言わないで下さいって(笑)
ぬう生は男子校での体験から。この噺、「伝統芸能は形を変えなくては生き残れない」というテーマが円丈そのものなのが面白い。一箇所、体の動きが白鳥さんがよくやるのに似ており可笑しかった。師匠仕込なんだろうか。
枝太郎の枕は「憧れの人」だった羽光さんに終始、しまいには本人が止めに入る(笑)
夏の彦いちは黒光り。10日前まで白鳥さん達とキャンプに出掛けていたそうで、その時のエピソード二つがまさに「プークでしか出来ない話」(「過激」なのではなく訳が分からないから)で、爆笑してしまった。本編に合わせて振った子どもネタが、私も先日行った科博の哺乳類展での話だったのも嬉しい。


白酒さんの新作を聴くのは初めて。ぬう生に「ずっと練習してる」とばらされてたけど、とても美しかった!内容じゃなく作りが。川柳川柳を主役にした、「サボテン・ブラザーズ」のような「蒟蒻問答」のような、フィクションいいとこどりの一編。面白かった。
この日は(円丈を取り上げたドキュメンタリーの撮影か?)カメラが入ってたんだけど、円丈はまず、それにちょこっと文句。好きな人のこういう瞬間っていいね(笑)「『タイタニック』は1997年の映画、もう随分昔ですねえ。でもネタ下ろししたのは2010年。そのくらいになると、DVDや何やらで大抵の人が見てるから」。この「理由」、初めて聞いた。アクション主体の「ランボー」と異なり、船の沈没を自分の体で表現しつつ、メインはローズとジャックのやりとり。ローズの身投げを止める出会いのシーンなんて、円丈のいつもの落語にしか見えない(笑)大好きな映画と随分違う気もするけど、全然満足。