円丈独演会


三遊亭あおもり「雨に噺せば」
三遊亭ふう丈「ロマンチック刑事」
三遊亭はらしょう「アイスコーヒーダブル」
オープニングトーク三遊亭円丈×林家彦いち
三遊亭円丈(「御乱心」それから&円生の深い謎)
 (中入)
林家彦いち「私と僕」
三遊亭円丈「藪椿の陰で」
 (1/27・お江戸日本橋亭


「円丈がぬうへ還った」をキャッチフレーズに新たに始まった独演会の初回。といっても円丈本人の入りは開演から一時間後、そこまでを繋ぐ弟子&孫弟子は「一回目という感じがしませんね…」と言うことしきり(笑)
到着を待って仕切り直してのオープニングトークでは、高座に並んで座った彦いちよりもたまたま?司会を担った弟子のはらしょうに頼っているふうなのが、まだ少し疲れているんだなと思わせた。映画「空海」の話からの親鸞disや、嫌いだった犬を好きになった理由など初めて聞けて嬉しかった。


一席目は再販を控えた「御乱心」に付け足された「それから」をめぐるあれこれ。ネタじゃないから詳しくは書かないけど、印象的だった言葉は「披露興行の間に協会が分裂するなんて体験を他に誰がした?だから書くしかないと思った、暴露本じゃない」「言及した相手には必ず本を送る、ひどく書いた相手ほど」「刺される覚悟もしていたのに何のアクションもなくてがっかりした」。加えて「ぜひ話したい」と、円生についての、それこそ「寄席育ち」と名付けてもいいような考察。師匠の暗さこそが(柳家とは対極にある)三遊亭なんじゃないかとも。
二席目が「藪椿の陰で」だったことを踏まえても、この日のテーマは「犬」としてもいいかもしれない。円丈が犬を好いている理由は、「御乱心」にも表れている本人の姿勢に通じるから(笑)