新作落語お盆寄席



開口一番(三遊亭あおもり「鯛島伝説」)
三遊亭わん丈「こじらせ親分」
川柳つくしオバマさん」
桂枝太郎「タイムカプセル」
座談(三遊亭円丈・清麿・三遊亭ふう丈)
 (中入)
林家彦いち「あゆむ」
三遊亭白鳥「落語の仮面 第二話 嵐の初天神
 (8/14・プーク人形劇場)


「作り続けなければ新作落語家ではない」というキャッチフレーズの割には特に「新しいネタ」が掛かるわけでもないこの会において、開口一番がいきなり「『源平盛衰記』に憧れて昨日作った噺なので、覚えてません」というのが笑えた(円丈一門にはよくある出だしか・笑)
ふう丈・わん丈は高座デビュー時からして上手くて面白かったものだけど、この日、前座の次に上ったわん丈には、やっぱり二つ目は違うなあ!と思わせられた。あおもりさんについて「師匠(あおもりには大師匠)は漫談で下りるのを嫌うから(本来ならダメなのに、今日は師匠の入りが遅いから)」。枕での師匠・兄弟子いじりも楽しかった。
この日の出囃子は「Rubber Soul」の曲が(「Norwegian Wood」「Michelle」などしんみりしたやつを除いて)順に流れたんだけど、つくしさんが上って「ビートルズのイベントによく呼ばれるけど、今日の曲もよく知らない」と言うので驚いた、ファンなのかと思ってた(笑)じゃあ何だったんだろう?


円丈の出番になるや私服姿の清麿が登場するので、到着が遅れているのかな?と思いきや、二日連続の大須での独演会がたたって体調を崩し「落語を演ったらお客に悪い」と急遽「お客の質問に答えるコーナー」に変更とのこと。ジーンズ姿で座布団に座った円丈を、清麿とわん丈が散々盛り上げる。質問とおよその回答は「一番好きな作品は?(その時による)」「いい客とは?(こんなふうに笑って欲しいと思ったら、それは素人だから)」「パンダについてどう思うか?(円生はやはりいまいちついていなかったんだなと)」。袖で枝太郎があまりに堂々と見ていたのが印象的で、落語家にとって「落語」を演っている時とそうでない時って全然違うんだなと思った。
トリの白鳥さんは「最近演っていなかったものを」と、その配慮のせいで最近見に行っていなかった私には思い切り被ってしまった「落語の仮面」。たまたま円丈の先の芸談?とちょこっと通じるところがあるのが面白かった(「落語家というのは客に合わせるもの」)。この日はなぜか、作中の広瀬氏の「お前の落語は落語とは言えないかもしれない」というのがね、響いたね(笑)