遊雀式



三遊亭遊かり「他行」
橘ノ圓満「豊竹家」
三遊亭遊雀船徳
 (中入)
三遊亭遊雀「抜け雀」
 (8/4・日暮里サニーホール)


前回(二ヶ月前)、遊かりさんが「入門して二年が経った」と話してたけど、ここにきて、同居人が「楽しそうに演るようになったなあ」と言っていた。今回は初めて聞く楽しい噺。
圓満さんを見るのは初めて。落語を聴いた!って感じになるから、寄席で見たら嬉しいタイプ。「豊竹家」って円丈のしか聴いたことが無いから(円生が演ってたからだよね/円丈の場合は「何が面白いか」説明した上で「現代版」にして演るの)正統派のは初めて(笑)


遊雀さんは袴姿で登場、何かと思えば圓満さん(元「若旦那」)の紹介から始まったのは「船徳」。初めて遊雀さんを見たのが、白鳥さんとの二人会で「船徳」「初天神」を演った時だったので、久々に聴けて嬉しかった。もう何年も前のことだから当然?だけど、随分パワーアップしててびっくり。冒頭の「船頭になろっかな☆」からぐいと持って行き、いきなり第一のクライマックス。「よくないことが起こる予感がいたします」との地語りで扇子を準備、次いでばっと開くのがかっこいい!と思いきや、おかみが話してる途中に手が滑って高座から落とす。前のお客が拾って渡す。こんなの見たの、初めてで楽しかった(笑)
「抜け雀」はネタ下ろしと思えないほど端正。この噺を初めて聴いた時、パタリロに出てくる「銀紙でも張っとけ」のネタ元が分かって嬉しく、今でも繋げちゃうんだけど、遊雀さんのは「現代的」なんだよね。噺の舞台や小道具がどうってんじゃなく、上手く言えないけど、感覚的に。だから案外「本寸法」の落語を使うパタリロとはしっくりこない(笑)ラスト近く頭を下げる場面のおかげでさわやかな会になった印象。