新作落語お正月寄席


三遊亭ふう丈「仮装じいさん」
三遊亭天どん「呼ぶ男」
瀧川鯉朝「出没 西成ッ区天国」
桂枝太郎愛しのアイリーン
柳家小ゑん「鉄の男」
 (中入)
三遊亭円丈「ランゴランゴ」
三遊亭白鳥「恋するヘビ女」
 (1/2・プーク人形劇場)


お正月恒例の新作寄席、円丈・白鳥が揃った初日。
前座のふう丈は、頭の白い埃?が目に付いてしょうがなかったけど、そのうち気にならなくなった。声がでかくて勢いがあるせいかな。枕に浅草演芸ホールで順子師匠の漫才のお相手をしてきた話。本編は三題噺、「エロに走りそうなお題だけど、円丈は下ネタ禁止、『どうしようもなった時のスパイス』だと言われてるからそちらに走らず頑張った」。
真っ赤な着物が座布団と被った天どんは出演順を愚痴った後、円丈は年の始めから忌み言葉ばかり、今じゃそれが無いと正月気分にならないと(笑)「古典だととんでもない設定でも許されるんだから、新作だって、という気持ちで作った」という噺。
間に合わなかった枝太郎に代わって先に上った鯉朝はアド街の西成編、といってもアド街関係ない(笑)途中から口調が「普通」になる。
枝太郎は「寄席向けに作った」フィリピンパブの噺。後で白鳥さんが自身でいわく「枕は面白いのにネタはつまらない、エロ多すぎ」とダメ出ししたそう(笑)
小ゑんが出てくるとこれまでと空気が変わり、安心して乗れる。秋葉原の話を振ってから、「ここでネタ下ろしした」鉄道おたくの噺。出てくる「おたく」(の内、より「強力」なほう)は枕に登場した知人をデフォルメした感じ。


中入後は予定を変更して円丈から。この日は4件目の高座だったそうだけど、全然元気!というか自棄寸前にも見えた(笑)「ランゴランゴ」の内容がまた少し変わってるので喜んでたら、アフガニスタン人落語家の「師匠」まで出てくる。このバージョンを聴いたの初めて、いつからやってるんだろう?勝手な推測だけど、このネタで白鳥さんが受けてるのを見て、俺だってと更に磨きをかけたのかな、なんて思った。
後に上った白鳥さんは、初めて聴いた「自販機を囲むダンボール隊」の枕から「恋するヘビ女」。円丈の、終盤は奇声+全身表現の嵐だった高座について「あれを寄席でも演ってるんですから」。本来は円丈がトリだけど、私は円丈が「白鳥くん」に負けまいとダッシュして、その後に上った白鳥さんが師匠の芸に感動した旨を(お約束であっても!)述べる、というパターンが好きだな、と気付いた(笑)