円丈新作祭



古今亭駒次ガールトーク
三遊亭白鳥「スーパー寿限無
三遊亭円丈「シンデレラ伝説」
 (中入)
春風亭昇太「遠い記憶」
三遊亭円丈「寄席沈没」
 (2/18・日本橋劇場)


「芸道50年記念」の新作祭、とても楽しかった。
「開演」5分前から二つ目が高座に上るという、「開口一番」でも無いしなんだかよく分からない始まり。いい声の駒次さんが下がると、着物姿の(とわざわざ書くのはそうじゃないことも多かったから・笑)白鳥・昇太が登場して「御挨拶」、円丈を迎える。「一度やって受ければそれでいい」「固有名詞が多い噺は覚えられないのに、面白いと思ってまた作ってしまう」等々。


赤と黒とが半々の着物の白鳥さんは、師匠の円丈の思い出話から。ネタは気を遣って?かおめでたい「寿限無」(サゲのためか円朝祭で聞いたのが直近)。「10回に1回しか成功しない」という最後の言い立ても上手くいき、私も嬉しくなる(笑)枕の、何度も聞いたことのあるネタ「弟子は取らないと言っていたのに『何か書いてこい』と言われたから作ってきた、狭山にUFOが来る噺を三枝師匠との二人会でやられた上に『お前が悪い』と怒鳴られた」を受けたように、次に上った円丈が白鳥作品を演ったのも嬉しかった(ネタ交換自体は二人会などで聞いているけど)
円丈の枕の「時代は変わるがうちの女房はまだ韓流ドラマを見ている」からの韓流ドラマの実況?のくだりは、ランボータイタニックの映画シリーズに近いものがある(笑)本編に入ると「照明が熱すぎる」と10分立っても話が全然進まない始末。しかし階段をとんとん上るところなど、白鳥ネタだからか余計に「古典落語」らしい風格が目立った。


中入後の昇太は「芸名じゃないのにかっこいい名前の人というのがいる、それに比べて落語家は『敢えて』付けてるのに…」と名前の話、すなわち師匠の柳昇の思い出話。
次いで上った円丈は、わん丈が置いていった「1万8千円する、持ってる中で一番高価な湯呑」を手に「円生は上手かった、段々近付けていって…」と真似をしてみるも「うまくいかなかった」(笑)ともあれこちらも「師匠」の話。ネタは「7、8年前に演って受けた」という「寄席沈没」。都内の寄席が沈没していくその順番を忘れる等どうなることかと思ったけど、レイドバック感とでもいうようなものが円丈に合っており面白かった。