三遊亭竜楽独演会


桂宮治初天神
三遊亭竜楽時そば
 (中入)
チャーリーカンパニー(コント)
三遊亭竜楽「紺屋高尾」
 (1/4・内幸町ホール)


竜楽さんについては、遊雀さんの口から名前を聞いたり、ワザオギのCDを聴いたり、新聞記事を読んだりで観てみたいと思いつつ機会がなかったんだけど、新年を切っ掛けに初めて独演会に出向いてみた。
電話予約で取り置いてもらった席は三列目。多くの会場において前方は段差が無く、ヘタに前の方だと演者が全く見えないこともあるものだけど、よく見えた。「前の方のために通常より高座を20センチ高めにして」いるそうで、これは嬉しい。


初めて観る宮治さんは、二つ目昇進を控えており出演は今回が最後。初天神は「ここからは…」の竜楽バージョン。枕の正月話に、お年玉・お年玉って皆ネタにするけど一体幾らなんだ、と思ってたら、後に竜楽さんがあっさり教えてくれた(笑)


時そば」はともかく「紺屋高尾」はあまり好きな噺じゃないんだけど、とても面白かった。全然べたっとしてない。
まずは久蔵が先生(竹内蘭石)と、三年後には親方とお金の使い道について、再び先生と吉原に行く算段…という男同士のやりとりがメインというのは初めて。高尾は話を聞いて涙をぽろりと流すのみ。また、よく聞く「親方が久蔵との約束を忘れていた」というのはあまりいい気持ちがしないので、約束の方は先生としておいて、親方は「一度にお金を使おうなんてお前はすごい!」と久蔵を誉めるのが良かった。先生が駄洒落好きというのも効いている。高尾の部屋での一幕は短いけど情景がはっきり頭に浮かぶし、久ちゃんが戻ってきてからトントン!と終わるのがかっこいい。二席とも、とにかく、これまで聴いたことのないディティールとリズムが新鮮だった。