三遊亭円丈・白鳥親子会+



おしどり(音曲漫才)
三遊亭白鳥「鉄砲の熊」
 (中入)
三遊亭円丈「白い螺旋階段」
 (北沢タウンホール・11/15)


会の前に下北沢の駅のホームで円丈、ホールの前で白鳥さんに遭遇。
配られたプログラムで一席ずつと分かり不満だったけど、二人揃っての挨拶にやはり口角が上がる。「司会」役を頑張りながらもやはり話にオチのない白鳥さん(笑)共に「長講」と言うのでどんな会になるのかと思いきや、どちらも3〜40分だった(十分長いか/枕を伸ばした感もあり)。
「プラス」のおしどりを観るのは初めて。アコーディオンと針金アートという形式は白鳥さんいわく「小円歌ねえさんの横に正楽さんがいるようなもの」。リクエストは「マコちゃん」と藤娘、関西より東京のほうが注文がキツイって。ホールより寄席で観たいなと思った。


白鳥さんは「『貧乏』『モテない』などの要素を全て封印して古典落語を作りました」と、女相撲取りの噺をネタ下ろし。最近は常に「Woman's落語会」(のコンセプト)が頭にあるのかな。
江戸時代の女相撲について説明した後、ガチ試合を目指す主人公とマネージャー?のやりとりにふと「カリフォルニア・ドールズ」を思い出してたら、話は相撲界じゃなく彼女の故郷を舞台にした一大活劇に。「焼蛤(の汁)」を食べる仕草に爆笑(「ホエザルの脳みそ」と一緒じゃん・笑)いつもながら映画や童話みたい。しかもよく出来すぎてて、削るところもない感じ。今後どう変わってくんだろう。


中入後に上った円丈は、まずうんこの話。噺には出てきても自分のは珍しいから嬉しい(笑)その後枕用のお馴染みのネタに、本編がらみのネタを混ぜつつ…「後の噺に活きて来る」と自分で言っちゃうところもいい(笑)
「白い螺旋階段」は、長年お蔵入りさせてたのを思い直して今年の春に演ってみたものだそう(「白鳥に『つまんないですね〜』と言われたので封印してた」と言っていた・笑)例によって一日漬けだそうだけど、カンペは使用せず。
主人公は白亜の豪邸に住む少女に恋したミミズ。冒頭のお屋敷の描写に、これはおとぎ話だなと思う。楽しくフン出しするミミズのカップルや、「ミミズがものを考えてどうする!」と怒られて奮起する主人公の描写がいかにも円丈で楽しい。大島弓子がサバシリーズでゴキブリ一家を描いてたのを思い出した(笑)
唖然とさせられるサゲで唐突に終わるのが、とても「落語」っぽい。前半とは違ったタイプの噺が聴けて楽しかった。