バレンタインデー



バレンタインのイベントとして観て、お喋りするのにはぴったりな、オールスター映画。
13日の夜、新宿ピカデリーの一番大きなスクリーンがほぼ満席だった。


とりあえず、出ずっぱりのアシュトン・カッチャーが超キュート(ピンク!犬!)。ジュリア・ロバーツは余裕の美味しいとこどり。テイラー・スウィフトの小器用さに、ちょっとファンになった。


川べりの(=庭のない)下町っぽい街並みや、ハリウッドサインのふもとのサッカー場など、これまであまり目にしたことのない所に光を当てた、ロスの観光映画としても面白い。色んな「働く人」の姿も見られるけど、一番印象的だったのは、ロードサイドで不動産屋の看板をくるくる回す男の子の姿。他の都市にもあるのかな?
また「バレンタインデー」につきものの「花」が第二?第三?の主役といってもよく、アメリカの花市場(しじょう)の巨大さを感じた。市場(いちば)があんなに大きいんだもの。「イタリアから出てきて花屋を始めた」父の後を継いだアシュトンが経営する花屋の様子も見ていて楽しい。テーブルに塩と胡椒が置いてあるので、何だろう?と思ってたら、カフェも併設のよう。


でも率直に言って、エピソードのうち3分の1ほどは、観ていて居心地わるく感じた。こういう類の映画なんてたくさんあるのに、なぜだろう?理由が説明できない。ちなみに「大御所」の出演時にそう感じることはなく、例えばシャーリー・マクレーンが夫の「僕らはずっとお互いだけ」という言葉に、突然肩を落として隣室の机に移動するシーンなど、他の人なら笑っちゃうんだけど、なぜか自然に受け入れられてしまう。不思議なものだ。
(日本ではバレンタイン時期に公開されてた)「ラブ・アクチュアリー」との類似が多いので、観ながらどうしても比べてしまった。裸ギターは一人でやってもしょうがないんだよ、公の場じゃなくちゃ!とか、彼から見えないところでのバタバタは、ローラ・リニーがするから(あの状況だから)いいんだよ!とか。そういった一つ一つのセンスは、向こうの方が好きだ。