キリンジ「7」


新宿タワーにて、発売日の前夜に購入(隣に並んでた宇多田ヒカルも一緒に)。
購入者対象トークショーの整理券は「人気のある方たちですから、すぐなくなりました…」。続けて店員さん「先週の弟さんのイベント、行かれましたか?」。知らなかった。6月のツアーのチケットは都内全て、3日間分取ってもらった(予定が分からないから、とりあえず)。楽しみ。


7-seven-(DVD付)

7-seven-(DVD付)


コロムビアのサイトで全曲視聴可→こちら


全12曲中、8曲中が配信済みのアルバム。聴き慣れた曲もアレンジや曲順が楽しい。「家路」は初めて聴いたとき(例によって・笑)何事かと思ったけど、一曲目としてこんなにぴったりくるなんて。「今日も誰かの誕生日」はやっぱり好きだ。「君のことだよ」がバンドぽくなってて新鮮。
新曲について。
その1「SHOOTIN' STAR」…池田聡杉山清貴の系譜(笑・転調がたまらない)弟がめずらしい歌い方をしている。こーゆーくだらなくかっこいい曲って大好き。ぜひライブで聴いてみたい。
その2「この部屋に住む人へ」…1キロ先からでもそれと分かるお兄ちゃん作。見知らぬ誰かへの手紙には、何と書けばいいんだろう?所詮はそれだけのつながりだ。ドアの裏の手紙の主は気にしなかったのか、迷った結果なのか。「ああ、今日はもう眠いよ」
その3「嘆きは天使のように」…こっちは詞曲ともにいかにも弟らしい。ポール・マッカートニーの楽しい曲というかんじ。もっとも後年にはドデカゴン収録と間違えてしまいそう。
その4「もしもの時は」…日比谷野音のラストでさえ?「茜色したあの空は」だったし、最後にカントリーってのが好きなのかな。気楽に終わるかんじがよい。この曲に限らず、アルバム通しての優しく贅沢なコーラスが素晴らしい。


全曲通して、自分が今まで聴いてきた、とくに小中学生のころ聴いた音楽の数々を思い出した。へんな言い方だけど、「日本人」であることの恩恵?を強く感じた。昔に比べたらきらめいたアレンジは減ったけど(きらきら系の音遣いは増えたけど)、すごくポップになった。酸いも甘いも噛み分けた、懐の深さというかんじ。
歌詞はあまり意識したことがないけど、最近は、「世界は残酷で、嫌なこともあるけど、今このときは君が好きだし、世の中だって素晴らしい」ということを繰り返し言っているような気がする。人は自分の内から出ることはできない、ひとりぼっちと分かっていながら、誰かと通じ合いたいと思ってしまう気持ち。どちらも認めよう。まさにそれは「双子座」の二面性、ロマンだ(笑)


初回限定盤に付いてたDVDには、3曲分のプロモと「Kirinji TV」6回分のメイキングを収録。後者は早送りしながら観たけど、「家路」の回は楽しかった。お兄ちゃんが都電(「早稲田大学に通ってたときたまに乗ったり…」って、私の周りにはそんな人いなかった・笑)、弟が水上バスを経由して浅草で合流するというだけなんだけど、どちらもたまに乗るものなので、単純に面白かった。とはいえこのDVD、二度と観ないかも…。ポスターの処分にも困り中(笑)