レミーのおいしいレストラン


TOHOシネマズ六本木ヒルズにて先行上映。満席でした。



スクリーンに「Fin」が出た瞬間、思わず小さく拍手してしまった。同行者も同じく。楽しかった〜。
観終わってまず頭に浮かんだのは「今日の夕ゴハン、何にしよう?」ってこと。
ピクサーの映画って、出てくる食べ物があまり美味しそうではなく(「Mr.インクレディブル」の家族の食事など)、かなり艶っぽかった今回にせよ、やはりそれほどじゃなかった。でも、食べることって楽しい、という気持ちにさせられた。見た目じゃなく、違う部分で食欲をそそられた。


物語は、ネズミのレミーの自己紹介で始まる。
気のいい仲間と楽しく暮らしつつも、食における才能と夢を持つ彼は「残飯をあさって死んでいくだけ」のネズミの生き様に引っかかりを感じている。それがひょんなことから、住み着いていた家を追われ、地下水路を通ってパリの街へ…この冒険が最高にスペクタクルで、観賞後にヒルズ近くでポスター見たこともあり、週末はディズニーランドに行くことに(笑)


冒頭、レミーの手(前足)の指が4本なのを見て、昔の日本なら難しかったのかな〜と関係ないことを思ってしまった(ちなみに「パタリロ!」では、回避策じゃないけど「普段は指を一本隠してる」ことになっている・笑)。
足(後足)の指は3本で、エンディングのアニメの足跡が可愛かった。


料理初心者のおどおど少年・リングイニと天才シェフのネズミ・レミーが合体して料理…ってどうするんだろ?と思ってたら、なかなか合理的(?)な手段で、感心してしまった。
とはいえ「ネズミが人間用の料理を作る」なんて話、どうやって収拾つけるんだろ?と今度は思ってたところ、ストレートな決着を見て、感動した。
自分なら、レミーの、というかネズミの作った料理を食べるかっていうと、食べるだろう。


レミーは「誰でも名シェフ」をポリシーとするシェフの故グストーを尊敬しており、何かというと彼が現れ助言をしてくれる。これは亡霊ではなくレミー自身が生み出したものだ(しかし「天啓」に近い描かれ方をしている部分もある)。どういうことなんだろう?と考えてしまい、わるい意味でなく気がそがれる。
こうした設定の映画は結構あって、「ボーイ・ミーツ・ガール」(主人公に常にケイリー・グラント(演・カイル・マクラクラン)が寄り添っている)とか、あと度忘れしちゃった、ウサギの…映画で着ぐるみといえばウサギなのはフシギだ。


クライマックス、閉じ込められて、のっぴきならない状況に陥ってしまうレミー
「グストー、どうすればいい?」
「君が自由だと思えば、わしは自由になるさ」
「ぼくのことだよ!」
「君だってそうさ、君が自由だと思えば、自由になる」


「箱庭」好きとしては、リングイニがレミーのために用意する小さな生活用品の数々(エッフェル塔を望む出窓に置かれてるのが可愛い!)や、ネズミたちの使う道具(フタを利用したコップや針金の楽器など)も楽しかったです。
ネズミ達の、握ったらつぶれそうなふにゃっと感も良かった。レストランのワゴンで誤って掴まれるシーンには、ぞくぞくした!