アガサ・クリスティーの奥様は名探偵 / キンキーブーツ / パーフェクト・マン


ずいぶんご無沙汰してた。観た映画、覚えてる分だけ書いとこう。



▼「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵」


・クリスティーの探偵キャラ「トミーとタペンス」が活躍する話。
・原作では、トミーとタペンスは同い年くらいの設定なのに(若かりし頃活躍した二人が、お互い歳取ったねえという話なのに)、本作では、プリュダンス=タペンスを演じたカトリーヌ・フロの方が一回りほど若く、いわゆる歳の差夫婦のようで、そこんとこはピンとこなかった。それから、お屋敷に居たのは、探偵社の助手だった赤毛の男の子(名前忘れた)なのかな?そうじゃなかったら寂しい。
・フランスの女は、目の前に不意にネコが現れても、撫でもしなければ、目もくれない。
・ダンナの勤め先が、昔の「近未来」ぽいセットで、クリスティーの、とくに晩年の作品って、新しいもの取り入れてみましたというカンジのスパイものとか結構あるから、そういうのを思い出させて、なかなか面白かった。ちなみに私がこの映画で「フランス」を一番感じたのは、この職場での会議の様子。飲み物が全員違う。
・あの女性がジュヌヴィエーヴ・ビジョルドだったなんて!全然分からなかったが、そう言われれば確かにそうだ。
カウリスマキの「愛しのタチアナ」を思い出すシーンがあった。ギャグというのもはばかられるようなギャグを言う男。


▼「キンキーブーツ」



・潰れそうな田舎の靴屋が、ドラッグクイーンのブーツで起死回生を図る「イギリス映画」。
・上映前に流れたバレエ映画「オーロラ」(公式サイト)の予告の、王女さまがベッドで眠るシーンを観て、同行者と「ロバと王女」だ〜と声を合わせてしまった。先日DVD観たから。
・今年観て一番面白かった&サントラをヘビロテしてるのは「プルートで朝食を」(映画感想)なんだけど、こっちのサントラもいい。それに、観たあとはやっぱり感慨が違う。
・「プルート〜」→ニール・ジョーダン、ということで…たとえば「クライング・ゲーム」のショーのシーンは、はっきり言ってしょぼいけど、何ともいえない雰囲気がある。本作のキウェテル・イジョフォーのステージも、別段すごいってんじゃないけど、惹き付けられる。
・靴を作る工場のシーン。工場といってもカウリスマキの「マッチ工場の少女」のように哀しくならない(私はならないけど!)。
・私も昔、エナメルのブーツを幾つか持ってた。ムチは入ってないけど(笑)ブーツは好きだけど脚を出すのも好きなので、冬は迷ってしまう。職が変わると、最初は気を遣って膝丈だったスカートも、段々短くなって、最近はもう、休日と変わらなくなってる。閑話休題。ともかく、本作でチャーリーがはじめに作ったブーツは、私だって、北極にでも放り出されない限り履きたくない。
・劇場出たらSOYJOYを配ってた。


▼「パーフェクト・マン ウソからはじまる運命の恋」



・「ママの恋が破れるたびに私はお引越し…」と嘆くヒラリー・ダフ。ママはヘザー・ロックリア
・新居でママがダンボールを開けて、持ってきた飾り物を棚に並べる。これが日本で、引っ越すたびに母親がこけしやら熊やら取り出してたら腹立たしいなあと思った。
・ママはケーキ職人なので、超ゴテゴテのデコレーションケーキが見られる。
・夜、PC片手に窓に腰掛けるヒラリー。女のコ映画を観ると、子どもの頃、少女漫画の中の、可愛い部屋にあこがれてた気持ち、どこに向けていいか分からない気持ちを思い出す。今でもたまに、ベッドにうつぶせになって脚ぶらぶらさせながらメール打ってるとき、そんな気持ちになる。そんな気持ちは、一種のプレイであり、でも、どんな気持ちも、また、本心である。そういうことを判ってくれる男の人は少ない。