奥さまは魔女


観賞時、劇場でテリー・ギリアムの「ブラザー・グリム」予告編が流れました。ファンタジーものって苦手だけど、ヒース・レジャーはカッコよかった。
そうそう、新宿ミラノ座ではファンタスティック映画祭のオープニング作品としてトニー・ジャーの「トム・ヤム・クン」が上映されるの、すごく観たいけど、金曜の夜ってのはムリ。他の劇場ではいつごろやるのかな?



奥さまは魔女」、オープニングの曲(Persephone's Beesというバンドの「City of Love」)がカッコよかったので、サントラ買ってしまいました。オリジナルのテーマ曲聴いてると、部屋が一気にキレイになりそう…まあ私の場合は自分の手で掃除しなきゃならないんだけど(笑)
でも作中一番爽快だったのはThe Whoの曲で、へんな言い方だけど、私はふだんwhoにそれほど関心がないのですが、映画(やドラマ)の中で聴くといつも良くって、すごいバンドだな〜と思う。


肝心の本編ですが、まずこれだけは言いたい!マイケル・ケイン様がかっこよかった!
冒頭、早々と登場してくれるのですが、とにかく超・超・超ダンディで、劇場であのシーン見るためだけに3000円払ってもいい(微妙な値段?)。その後も神出鬼没に登場するんだけど、スーパーのアレ、笑っちゃった。ああいう魔法って楽しいね。ニコールがソファで彼の胸にもたれかかるシーンは心底羨ましかったよ〜。私が言うのも何だけど、うちの父親も年のわりにはイイ男だと思うけど、ああ、あんなパパだったら、毎日ウサギちゃんみたいなカッコしてまとわりついちゃう。


私はオリジナルのドラマはちょこっとしか観てないし、今回のリメイクに関する前情報もなかったのですが(だからウィル・フェレルがセレブ役で登場してびっくりした!(笑)いちおう書いておくと、今回のリメイクは、落ち目のスター俳優が「奥さまは魔女」を演じるにあたって相手役にスカウトしたのが本物の魔女だった…というお話)、面白かったけど、映画としてはかなりこじんまりした印象を受けました。
そもそもノーラ・エフロンのストーリーにウィル・フェレルは合わないだろう(笑)ってのと、ニコールの役柄がちまちましてて、人間界のことに疎いから頭が鈍く見えるのは当然としても、動作や喋りもトロくって、そういう演出なんだろうけど、あのポスターのような爽快感は得られなかったというか。せめてあの「初めて人を怒鳴るシーン」くらいはもっとシャキッとしてほしかった。「奥さまは魔女」ならではの楽しさというより、たとえば「天使とデート」「スプラッシュ」男版なら「ジャングル・ジョージ」(?)といったカルチャーギャップものの色が濃かったように思う。
ケイン様やシャーリー・マクレーンの出番があまりなかったことや、あと、ウィル・フェレルのマネージャーのジェイソン・シュワルツマンはどうなったの?という具合に、脇役が生きてなかったのも残念。そうそう、マネージャーがニコールの隣人と踊りながら「シェールがまた新曲を出したんだってさ」と話すシーンがあるけど、私はそこでニコールがかける魔法は当然「隣人女性がシェールに変身する」だと思って期待したのに、全然違うしょぼいものだったのでガッカリしてしまいました(観てない人には全然通じないね、ごめん)
でも、芸能界が舞台だからこその楽しさもあって、ケイン様があんなとこから登場するシーンとか、スタジオで二人が踊る場面とか、良かったです。


ニコールのカッコはどれも可愛くて、本格的な秋を迎えるにあたって、カーディガンがたくさん欲しくなりました。パーティの夜に着てた服が「魔女の告白」の前フリになってたの(上着がちゃんとマント風なの)も良かったな。しかし、報道陣へのお披露目のときの黄色いスーツは、私のような日本人体型の者が着たら、すごく野暮ったくなりそう…