アイ・アム・レジェンド


ユナイテッド・シネマとしまえんにて観賞。レイト上映のせいか、劇場はがらがらだった。以下ネタばれあります。


ウィル・スミスを劇場で初めて見たのは「インデペンデンス・デイ」かな?大タコを担いで帰還する姿に、なんてかっこいいんだろうと惚れぼれした(この映画、このシーンしか覚えてない)。最近の「幸せのちから」でも、大きなマシンを抱えて街中を走り回る姿がすてきだった。
よいガタイに愛くるしい顔立ちで、たいへんそうなことを軽々とやってのける。「アイ・アム・レジェンド」の前半は独り舞台で、多少大仰なかんじはあったし、容姿も年相応に落ち着いてたけど、じゅうぶん魅せられた。懸垂シーンも良かった。腕、太かった。



またアメリカが地球の中心(「グラウンド・ゼロ」)って話か〜と思いつつ、冒頭の寂れたニューヨークの描写に惹き込まれた。シカやライオンの登場に「ジュマンジ」を思い出しつつ、なぜ他の動物はいないんだろうと思った。
前半は、私の好きな、特殊な環境での食べたり寝たりの生活描写(犬つき)、後半はゾンビとの戦い。痛そうな場面にはつい顔をそむけ、陽の光が演出するベタなスリルにはどきどきさせられた。面白かった。


「とっておきのベーコンだったのに…」
のセリフでは思わず笑ってしまった。彼の混乱が表れている。私がアナなら、ああいう状況で「希少」そうなベーコンをみつけたら、いきなり料理に使ったりしない。食べ物の問題は、取り返しが付かないから(笑)彼女もああ見えて混乱していた、あるいはベーコンがどうしても食べたかったのかもしれない。いずれにせよこのシーンに、「生存者の村」を信じて目指す単純な彼女と、慎重に自身を律するウィルとの差異を感じた。
それにしても、数年振りに他人と会話したというのに(アナからしたら、数年振りに妙齢の男性と関わったというのに)、その内容は、神様がどうの、ボブマーリーがどうのと、めんどくさいことばかり(曲はいいけど)。もっと楽しげな会話ができないものかと思った。


気になる点は多々あれど、一番の疑問は、「理性を失っている」ダーク・シーカーが、なぜ頑なに下半身を衣類で覆っているのかということ。女は上着まで付けてるし。
同じ造形なのに、ウィル・スミスの研究室にずらっと並んだ「死者の顔」は皆異なっていたのも疑問だった。