ねぇ、お喋りを


人付き合いって、とくにオトナになるにつれ、意見が同じとか、趣味が合うとか、そういうことが重要視されがちだけど、そういうの関係なく一緒になった人と、たとえば職場の同僚なんかと、ただ喋ったり、ゴハン食べたり、他愛ない時間を共にするのって楽しい。そういうのって大事にしたい。べつに長い時間じゃなくても、特別なことするわけじゃなくても、顔を見て、話すのって、やっぱりいいもの。人間同士ってそういうもんだ、何かについての考え方とか、趣味嗜好とか、そういうのって、そんなにデカイもんじゃないと思う。うそっぽい言い方だけど、私は、誰と話してても、たいていは楽しい。


(ただ、集団になると、また違ってきたりするんだけど。私は共通項の多い集団ほど苦手)
(それにしても、死語だけど「グループ交際」って一体なんなんだろう。恋も友情も、いつだって個人営業だ)


ちょっと話がそれるけど、もう10年以上前、大学生のころ、私は最低限の授業しか出席しておらず、友達もあまりいなかったんだけど、ある日、語学クラスの子と道で会って、話してたら、今日私、朝ゴハンに抹茶プリン食べてきたんだ〜と言う。へー抹茶プリン?彼女とはそれほど仲良くなかったし、その後もとくに何があったわけじゃないんだけど、一人で抹茶プリン食べてるとこを想像したら、なんだか面白くって、面白いというか、そうだよなあ、皆日々生活してるんだよなあ、としみじみ思ってしまって、今でもその会話が忘れられない。