ディッキー・ロバーツ


DVD買ってきた。これ、クリスマス映画でもありました。

ディッキー・ロバーツ 俺は元子役スター [DVD]

ディッキー・ロバーツ 俺は元子役スター [DVD]

かつての人気子役スター、ディッキー・ロバーツ(デヴィッド・スペード)もいまや35歳。ロクな仕事もなく、ホテルの駐車係をしながら復活のチャンスを狙っていた。
ロブ・ライナー(本人出演)に「普通の子供の生活を送ってこなかった君には、役に必要な、人間としての何かが欠けている」と言われた彼は考える。それなら、普通の家族を雇って「子供時代」を擬似体験すればいい…



そんなわけで、「子供」になるため札束持って、とある家庭にやってきたディッキー。
とにかくデヴィッド・スペードが可愛い!
(彼はそう弾けた芸風じゃない(ヨゴレない)し。クリス・ファーレイとのコンビならこのくらいが丁度よかったのかなあ)
「ちょっと小便…あっ違った、I go pee pee(ぼくオシッコ)」
怖い夢を見て眠れないなら、子守唄を…というシーンは、そういうの、一日ならしてみたいと思ってしまった。
お話は結構ほのぼのしています。ディッキーは常識こそないけど根は気がいいし、役者仲間も、親身になってくれるエージェントもいる。飛び込んだウチの兄妹もいい子たちで、「へんなおじさん」をちゃんと迎え入れてくれる。恵まれた境遇だ。


木の上のボロ小屋をあてがわれたディッキーが中をハデに飾りつけ、子供たちがたまらず「そっち行っていい?」と言うのが可笑しい。世間的には「しがない男」だけど、邪険にされてもめげないし(それが行き過ぎるとウザイわけだけど…)、楽しい雰囲気づくりが上手いんだ。
(ちなみに、このシーンで私は「3人のエンジェル」で田舎町のモーテルの部屋を飾りつけたドラッグクイーン達を思い出したんだけど、彼等があくまでも自分のためにやってるのに対し、ディッキーは、パーティ好きってのもあるけど、人恋しくて、皆に愛されたくて、何でも一生懸命やっている)
彼の特技はいかにもそっちの世界の人らしいものばかりで、弁がたつのでいじめっ子をやりこめてくれるし、チアリーディングの選考会(あんな小さいころから競争があるなんて、たいへんだ)のために振り付けを考えてくれたりもする。これがいかにも子役の出らしい健全なもの…というか見てる大人の頬を思わずゆるめちゃうもので、それがいい方に転んで上手くいくの。
話はちょっとそれるけど、子供のころ、まだ世界のほとんどが学校だったころ、家と学校のどちらでもないところに知り合いがいて自分を助けてくれるって、なんとなく誇らしかったものだ。それがディッキーのようなちょっとイイ男なら余計に…とまでは、子供たちは思ってないだろうけど(笑)まあ、だって、兄弟には思えないもんね、やっぱり。
(DVDのジャケはネタバレだよね、お父さんいないもん)


ロブ・ライナーと会う算段を取り付けてくれる」スターがブレンダン・フレイザーで、実の奥さんと一緒にゲスト出演しています。夫婦揃ってデカイ。このくだりで可笑しいのが、ディッキーがコネを求めて出向く「必ずスターに遭遇できるところ」がアルコール中毒者の断酒会だということ(オチがあるけど)。
その他、「元〜」ワクで出演してるのは、アリッサ・ミラノ(前情報がなけりゃ誰だかわからなかった)、レイフ・ギャレット(かっこよかった)など。冒頭の「ディッキーのお父さん」にも笑ってしまった。「Don't Give Up on Us」も聴けたし。
エンディングはこんなカンジでリアル元子役たちが勢ぞろい、僕らをもっといたわってくれ!と歌います。この映画に出たおかげで余計に今の面が割れてしまうんではと心配(笑)