僕と彼女の×××


僕と彼女の××× 2 (BLADE COMICS)

僕と彼女の××× 2 (BLADE COMICS)


森永あいは「山田太郎ものがたり」「あひるの王子さま」他どれも好きだったのですが(木根尚登が原作のやつだけいまだに読んでないけど)、連載中のコレ、未読だったので既刊2巻まとめて買ってきました。隔月で20ページずつの連載らしく、次の巻が出るのはいつになるのか…
おハナシは「男女の入れ替わり」もの。ガサツな美少女とおとなしい美少年の身体が入れ替わってしまったことで起こるアレコレ、なのですが、相変わらず愛らしいギャグで攻めてくれます。絵はクセがますます強くなってきたかんじで、異様に瑞々しい。
この人の描く話はいわゆる常識的な「男と女」を軸にしてるのですが、嫌味なく、パワーがあるので楽しく読めます。
男の身体に入った女の子が、以前親友だった女の子を(性的に)好きになってしまうというのは、つまるところ、性的嗜好とは、自分の身体に由来するところがあるのだろうか、とか、疑問なんだけど、そもそも「入れ替わり」バナシをそんなふうに受けとめてもしょうがない。


以下、話が全くそれるのですが、私「キル・ビル」のダリル・ハンナにポーっとしてしまったのですが、vol.2でトレイラーの中から携帯電話かける場面、彼女のシャツから胸の隆起がのぞくの見たら、すごくガッカリしてしまって…
私の性の対象とは、ようするに「一般的に男が持ってるとされるもの」であって(これは伏見憲明の唱える説と同じだ)…一般的というより、自分がそう思ってるもの、だなあ…とにかく、心や身体や遺伝子が「男か女か」ってことじゃないんだなあと。
セックスは流動的なものだから、「自分が求めるもの」だけで関係を云々するのは勿体ないと思うけど。


セックスするようになるということは、自分の身体という世界の管理人になるってこと。べつに磨き上げるってんじゃなくても。そこには喜びも苦しみもある。私はずっとその自覚は持ってくつもりだし、できれば男の人にも、そうであってほしい。