白い巨塔


テアトルタイムズスクエアに「美しき冒険旅行」観にいったら、本編始まってて入ることができませんでした。一日一回のレイトショーなんだから、融通きかせてくれたっていいのに。
しょうがないのでツタヤで「白い巨塔」劇場版(ASIN:B00005QYOW)を借りて帰る。昔ちょっと原作読んだけど、映像のほうは(今年のドラマも含め)全然観たことなくて、先日まで地上波でやってたドラマ版の再放送も観のがしたので…


病院、というか「病気」が出てくるハナシって、怖いんだけど魅力的だ。不謹慎な趣味だけど、子供のころ、「黒い雨」(小説のほう)の、体が腐ってく場面とか、何度も読み返してました。
(そういや今思い出したけど、もっと小さい頃読んだ「ひろしまのピカ」、私は「広島のぴか」サンという人が描いた本だと思ってた)


白い巨塔」のタイトルバックが結構グロいオペシーンだったから、ちょっとびっくりしちゃって…
教授選挙に誤診裁判と見所はいっぱいですが、長い原作をまとめたからか、話が忙しくなってくると、多くのエピソードを暗転でぶちぶち切りながらつめこみまくってる印象を受けました。
でも役者が皆がんばってて面白い。おっさんたち、タバコ吸いまくり、お姉ちゃんさわりまくりで。財前の義父を演じる石山健二郎が最高で、ほんと全身全霊でギラギラしてる。「向こうが権力でくるならこっちは金や〜!」「女のどぶさらいして(←産婦人科医だから)せっせと金ためたかいがあった〜!」…彼の娘=財前の妻、がなんだかあっけらかんとした性格なのも、なんとなくいかにも。
その他、モゴモゴ声の東教授(東野英治郎)、財前派と二股かけてしれっとしてる野坂教授(加藤武)、中立の立場を守り通す大河内教授(加藤嘉)などなど、皆一筋縄じゃいかない。
だけど、一番印象に残ったのは、途中で挿入される「病院の待合室」の様子。あれこそ私が知ってる「病院」だ。


それにしても、こうした他の教授の面々も、当たり前みたいな顔して椅子におさまってるけど、やはり財前のときのように一人ひとりにドラマというか権謀術数があったのかなあ、と想像してしまいました。それとも財前が要領わるすぎるのだろうか…(というのは田宮二郎の地なのか…)


関係ないけど、うちの母親は昔「アラン・ドロン田宮二郎が好き」だったそう。父は全然似てないけど。