X-MEN ファースト・ジェネレーション



X-MEN」シリーズ初体験でも支障なく楽しめた。ただ少々がちゃがちゃした感じがする上、中盤まで、エリック以外の人々が何のために頑張ってるのかよく分からず…いつの間にか「第三次世界大戦を止めなければ!」なんて話になってるので驚いた。


「自分の他にもミュータントがいる」ことを知った若者達は生まれて初めてリラックス、飲んで踊って大騒ぎ、カシラのエリック(ミヒャエル・ファスベンダー)とチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)に怒られる。大勢が集まるとろくなことにならない、とも取れるし、「超」ミュータントである二人には彼らの心情など分からないとも取れる。
そもそも若者を集めてきて「彼らは国のために戦います!」なんていきなりだなあと思っていたら、「悪者」がやってきて大暴れ、「復讐」のためにも奮起せざるを得ない状況になるのだった。


物語の最後には、少数派の「当事者」の問題が多数派の「非・当事者」に拠るという、いかんともしがたい事実をつきつけられる。ブライアン・シンガーが関わってるし、マイノリティーの悲哀を描いてるんだと分かる。
しかし数日後「X-MEN」一作目を観てみたら、開始早々ウルヴァリンと少女が、ミュータント同士で「この気持ちが分かるのは…」とやっているので、何作もこんなことしてきたのか!とちょっとびっくりしてしまった。私はミュータントじゃないから分からないけど、そういうもんなのか?もっと色んな問題があるんじゃ?と思う。まあ映画なんだけど。


リクルート&修行シーンは60年代映画のノリ、皆のスウェット姿が楽しい。ルーカス・ティルの袖無し、ミヒャエルの胸の汗染み、マカヴォイの運動着の似合わなさもいい。
ミヒャエル・ファスベンダーは役には合ってたけど私の琴線に触れないし、せっかくのニコラス・ホルトも眼鏡のもっさり君なので、ジェームズ・マカヴォイがこめかみに手を当てるシーンばかり楽しんだ。それからミスティーク役のジェニファー・ローレンスの顔がとても気に入った。この役は20数年前ならダリル・ハンナってとこかな。