グレッグのダメ日記



学校の人気者を目指す冴えないグレッグのお話。耳年増で運の悪い彼に対し、ピュアで友達思いのおでぶちゃん・ロウリーが超キュート。「リュックを片方でしか担がないなら、なぜベルトが2本あるの?」


冒頭、朝の支度をするグレッグの描写があまりに漫画っぽい(実写にしては「ありえな」さすぎる)のでびっくりしたけど、映像が可愛く楽しく、気持ちが乗せられる。
家族や親友など、周囲が自分の「美意識」にそぐわないので苛々するというの、中学生の頃ならありそうなことだ。天敵の兄や上級生も親や先生を恐れてるという「お約束」的世界の中、グレッグの自滅エピソードが繰り返されるんだけど、ラストは意外な展開を見せる。「自分らしさを大切に」との言葉に「グレッグらしさ」が「誰にとっても」いいんだと解釈したグレッグ、二人で危機を乗り切った際「ロウリーには僕がいてよかった」と思ったグレッグが、新たな視点と勇気を得て「成長」する。周囲はこれまでと同じでも、自分が変わることで、世界が変わる。


キック・アス」と同時期に撮影されたクロエ・モレッツが、子どもばかりの今作ではやたらでかく見える。「孤高の人」キャラとして、ギンズバーグの詩集を手に登場。そう多くは出てこないけど、最後に大事な…大人にとっては当たり前だけど、子どもの時には分からない事を口にする。
グレッグのパパ役にスティーヴ・ザーンというのもレンタルした理由なんだけど、ほんとにただ出てくるだけ(笑)でもかっこよかった。