道楽亭寄席 柳亭こみちネタおろしの会


柳亭こみち「蚤のかっぽれ」
三遊亭歌奴「寝床」
 (中入り)
柳亭こみち明烏


数日前から喘息の症状が出てるとのことで、水の入ったグラスを備えての高座。男声のあまりない噺を…と言いつつ、(後の歌奴さんいわく)「始まった途端に幇間が出てくるんだから」。かっぽれを歌って踊って、少々辛そうだけど、可愛らしかった。ちなみにこの噺、大島弓子を思い出してしまう(サバに住んでる蚤が逃げ回る話がある)。
歌奴さんは初めて観たけど、体格がいいから声もいい。力の入った「寝床」だった。


この日の目玉は三遊亭白鳥作「明烏」。白鳥さんによる新たな試み「女性に合うよう直した古典・新作を女性落語家に演じてもらう」会の初回に向けてのネタ下ろし。
このネタを演る経緯を語った後、「吉原は『女が支配する女の町』という見方もあります」云々、という話。
「本番」じゃないから多くは書かないけど、意外だった。廓噺では私は花魁側に感情移入しちゃうから、女性版「明烏」って、吉原の女性たちが若旦那を可愛がったり騙したりするのかなと思ってたら、確かに視点は「吉原で働く女」の側なんだけど、まるで道徳の教科書みたいな内容。私は苦手だったけど、今後この試み、どう展開するのかな?と期待。