白鳥ジャパン Vol.8


三遊亭白鳥「流れの豚次伝 第8話」
 (中入)
三遊亭白鳥「流れの豚次伝 第9話」
 (7/17・なかのZERO 小ホール)

久々のホール落語、超楽しかった。白鳥さんもとても楽しそうだった。何をもってそう判断したかって、随所からだけど、このギャグが受けてあのギャグが受けないとはね、無観客だとやっぱりそういうの分かんないもんね、などと言うのには、配信の形態にも色々あるけれど、自作の上で高座に掛けつつ練っていく白鳥さんのようなタイプの噺家さんにはやはりこれがいいのかと思わせられた。

4月開催予定だった前回が中止になったため、予定変更で「流れの豚次伝」はこの会では完結せず。第8話は名古屋が舞台なので、夏の帰省代わり…にはならなかった、地方色ゼロ(笑)元より白鳥さんの噺は全てがそうだけど、生まれついての強者に対する弱者の話なんだとつくづく思う。オールドスクールだけどね(マリーとお菊を間違えるのは女性キャラがステレオタイプだからでしょう、「落語の仮面」のように女性が主たる作品の場合はそうはならないけどね)

それにしても「(後輩)に『師匠のは、ギャグを取り去ればいい噺』と言われた」とはお約束の自虐ギャグだけど、あれだけ本筋とかけ離れたネタをがんがん入れても全然気にならないんだからやっぱりうまいんだと思う。芸人の芸にお金を払えるとは幸せなことだ。