セントアンナの奇跡


スパイク・リーの戦争もの。エンターテイメント大作って感じで面白かった。2時間40分という長丁場だけど、自信満々のゆったりしたリズム、「空から新聞が降ってきて」「コーヒーカップを取り落とす」男、「眠る男」と眠りそうになる男の重なり、ラストの砂浜での邂逅など、「映画的」に見栄えのする場面が効いている。
出てくる人、出てくる人、皆、陳腐な言い方だけど「目に光がある」って感じで生き生きしてるし、現代の主人公?に関わる新聞記者(観れば嬉しいジョセフ・ゴードン・レヴィット!)や弁護士の描写がうるさくなく、さらっとしているのもいい。


真保裕一の「栄光なき凱旋」を読んでる最中の同居人と、当時の人種に関する軍規の話をしたばかりだったのがタイムリーだった。また冒頭の射殺事件のシーンで「あれはアメリカの銃じゃないよ」と耳打ちしてくれたので、話により入り込めた。